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英政府、食品広告規制 肥満対策でコロナ重症化回避

【ロンドン=佐竹実】英政府は4日までに、新たな肥満抑制策を発表した。糖質や脂質などを含む食品の広告を規制し、飲食店にカロリー表示を義務付ける。新型コロナウイルス感染後、肥満体であるほど重症化する傾向があるためだ。外出や運動の機会が減っている現状も考慮した。医療費を抑制する狙いもある。

ジョンソン英首相(左)はサイクリングなどの運動も国民に促している(7月、英中部ノッティンガム近郊)=ロイター

糖質、脂質、塩分が高い食品について「1つ買ったらもう1つが無料」といった過度な購買を促す広告を規制する。テレビやインターネットでは午後9時前の広告も禁止する。従業員が250人を超える飲食店は、メニューでカロリーを表示しなくてはならなくなる。早期の施行を目指す。

英国の住民には肥満が目立つ。英政府の基準では成人の63%が健康的な体重を上回る。このうち半分が肥満だ。経済協力開発機構(OECD)によると、英国の成人の肥満率は26.2%。米国(40%)よりは低いが、欧州ではハンガリー、ポルトガル、フィンランドに次いで高い割合だ。

「肥満の人は新型コロナ感染で重症化しやすく、死亡につながる傾向がある」。英政府はこう指摘する。感染による死者は英国が約4万5千人で、欧州の国別では最も多い。新規感染は一時、小康状態だったが、経済活動の再開とともにまた増える可能性がある。政府は国民に減量を促し、感染再拡大時の重症者や死者を減らしたい考えだ。

感染経験のあるジョンソン英首相が規制を後押しした。3月末に感染して重症化し、集中治療室(ICU)に入った。地元紙によると当時、身長が約175センチメートルで体重は約110キログラムだった。

「(感染した際に)私は太りすぎだった」。ジョンソン氏は公式ツイッターの動画を通じ、愛犬とランニングを始めるなど減量に向けて努力していると強調した。

肥満対策は医療費の抑制にも有効だと英政府は考えている。英国は国民医療制度「NHS」により、患者負担が原則無料だ。だが、高齢化にコロナ拡大が重なり、財政が逼迫し始めている。

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