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佐渡裕、ベートーベン交響曲の連続演奏会に挑む

指揮者の佐渡裕が9月から2021年6月にかけてベートーベンの交響曲チクルス(連続演奏会)に挑む。

芸術監督を務める兵庫県立芸術文化センター(西宮市)が企画。同センター付属の兵庫芸術文化センター管弦楽団の定期演奏会が新型コロナウイルスの流行で当面全て中止になったため、代替公演として開く。今年はベートーベンの生誕250周年とセンター開館15周年という節目。「阪神大震災からの心の復興という使命を果たしてきたセンターだが、新型コロナウイルス禍でも人々の心の広場でありたい」と佐渡。「音楽の喜びを分かち合い、みんなの心を一つにしたい」と意気込む。

まず9月12、13日に第1回特別演奏会を開催。交響曲第1番と第3番「英雄」を演奏する。第2回、第3回は12月の予定で、4曲を披露する見通し。残りの3曲は来年1~6月に演奏する予定だ。

「全9曲演奏することで哲学的な意味も見えてくる」と佐渡は話す。第1番は若々しく第3番には「選ばれしもの」の輝きがあり、第4番は自分らしさを求めているという。第5番、第6番は聴覚障害が悪化する厳しい精神状態で作ったが終楽章で「感謝」を表し、第7番には吹っ切れた明るさがある。佐渡は「調性が示すイメージも意識したい。第2番ニ長調は『生』の喜び、第6番、第8番ヘ長調は『平和』。第9番は『死』の苦しみを表すニ短調だが、クライマックスはニ長調の『生』の歓喜になる」と解説する。

第9番の合唱に採用されたシラーの詩「歓喜に寄す」についても、戦争や差別が続く今こそ改めて詩の意味を見つめ直したいという。「最初はみんながなかなか一つになれず真理にたどり着けない。だが、みんなが素直に耳を傾け、力を合わせてやるべきことを認識し、使命を果たせば最後に真理の扉が開かれる」(佐渡)。多くの人の心に響くチクルスになりそうだ。

(浜部貴司)

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