農林水産物の輸出額、20年1~6月は8%減の4120億円
農林水産省は4日、2020年1~6月の農林水産物・食品の輸出額が前年同期比8.2%減の4120億円だったと発表した。新型コロナウイルス感染症で海外の外食需要が落ち込み、牛肉や日本酒が大きく減った。
輸出額の最も大きい香港が13.1%減の879億円となったのが響いた。3位の米国も13.5%減だった。2位の中国は需要の回復が進み、4.7%増の755億円となった。
6月単月でみると、前年同月比12.4%減の757億円だった。輸出額は1~4月に前年割れとなり、5月に3.1%増の671億円と一時的に回復していた。
政府は農林水産物・食品の輸出について、30年に5兆円に増やす目標を設定している。江藤拓農相は4日の閣議後の記者会見で「大きな目標だが、実現不可能ではない」と述べた。品目ごとに市場調査を強化し、輸出につなげる考えを示した。