トランプ氏、MicrosoftのTikTok買収容認 破談なら禁止

2020/8/4 2:56 (2020/8/4 8:13更新)
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【ワシントン=鳳山太成】トランプ米大統領は3日、中国の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を巡り、マイクロソフトなど米企業による買収を条件付きで容認すると表明した。9月15日までに実現しなければ利用を禁じると警告し、米政府が利益を得られる形で早期の交渉決着を求めた。

ホワイトハウスで記者団に「マイクロソフトか、他の米国の大企業が買うのは構わない」と述べた。7月末にはマイクロソフトによる買収案を支持せず、8月1日にも利用禁止令を出すと表明していたが、軌道修正した。

トランプ氏は2日のマイクロソフトのサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)との協議で「我々が買収を実現させるのだから、価格の大部分が米財務省(の国庫)に入る」ことを条件としたという。トランプ氏は「マイクロソフトか中国が払う」と主張したが、どのように米政府が受け取るかは不明だ。

トランプ氏は「安全保障の理由から中国にコントロールさせることはできない」と強調し、アプリを通じて個人情報が中国政府に流れることへの懸念を改めて表した。中国の影響を抑えるため、米企業が中国の北京字節跳動科技(バイトダンス)の米子会社を買収する場合、少額出資ではなく全株式を取得することも条件に挙げた。

マイクロソフトは2日、ティックトックの買収を検討していると正式に表明した。米国とカナダ、オーストラリア、ニュージーランドの事業を引き継ぐ方向で、9月15日までの交渉完了を目指すと同社側も期限を示していた。ナデラ氏がトランプ氏と議論したことを明かし「大統領の懸念に対応することの重要性を認識している」と政権の意向を聞き入れる考えを示している。

トランプ氏は利用禁止という強硬策をちらつかせながら、一定の猶予期間を設けて自らに有利な条件を引き出す狙いとみられる。マイクロソフト以外の投資家や企業も名乗り出る可能性がある。

ただ、政権内には様々な意見がある。対中強硬派の筆頭格であるナバロ米大統領補佐官(通商担当)は3日の米CNNテレビで、マイクロソフトが傘下に収めるのであれば、同時に同社の中国事業の売却なども検討すべきだと指摘した。買収後も中国政府の影響が続くことを警戒しており、これまで米企業の買収ではなく、利用禁止を求めてきた。

9月までに買収交渉が決着しなければ、トランプ氏が実際に利用禁止に踏み切る可能性がある。中国への強硬姿勢をアピールできる半面、6500万人以上とされる米国内の利用者からの反発は避けられない。トランプ氏は11月の選挙への影響をみながら、慎重に判断するとみられる。

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