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米メルク、9月にも大規模治験 「経口型」のコロナ治療薬

【ニューヨーク=西邨紘子】米製薬大手メルクは31日、米バイオ医薬リッジバック・バイオセラピューティクスと共同開発する新型コロナ治療薬候補が9月にも最終段階の臨床試験に入る見通しと発表した。体内でウイルスの増殖を抑える経口薬で、感染患者の早期回復や重症化防止への効果を期待している。

メルクは5月、この新型コロナ薬候補「MK-4482」の開発でリッジバックとの協業を発表していた。現在、米国と英国で安全性などを検証する中期の治験を進めている。この薬は経口薬のため、実用化すれば患者が自宅で服用できる利点がある。9月に予定する最終段階の大規模治験が好結果の場合、この薬を2020年内に数百万錠生産できる体制を整えているという。

新型コロナのウイルス増殖を抑える治療薬では、これまでに日米などで米ギリアド・サイエンシズの注射薬「レムデシビル」の使用が承認されている。メルクの治療薬は、これまでの実験でレムデシビルに耐性を持つ新型コロナのウイルス変異株にも治療効果が見られたという。

メルクが31日発表した20年4~6月期の決算は、純利益が前年同期比12%増の30億200万ドル(約3200億円)だった。売上高は同8%減の108億7200万ドルと落ちこんだが、コスト削減を進めて増益を確保した。特殊要因を除いた1株利益は1.37ドルで、前年同期(1.30ドル)と市場の予想(1.04ドル程度)を共に上回った。

主力の処方薬の売上高は7%減。主力のがん治療薬「キイトルーダ」は同31%増収と好調だったが、新型コロナ流行を受けた医療サービス制限がワクチンなど他の処方薬の需要を引き下げた。

同社は20年の後半にかけては新型コロナのマイナス影響が軽減されると見ており、売上高ベースの20年通期の業績予想は前期比2%減~3%増(461億~481億ドル)とした前回予想から、同1%増~4%増(472億~487億ドル)に引き上げた。

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