欧米メジャー、石油依存に危機感 新エネに本腰

環境エネ・素材
ヨーロッパ
2020/7/31 19:04
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【ロンドン=篠崎健太】欧米石油メジャーは需要の長期低迷を想定し、化石燃料に代わる新エネルギー分野の事業拡大に本腰を入れる。コロナ禍が生んだ歴史的な油価の急落は、石油依存を脱する必要性を再認識させた。相次ぐ巨額の減損計上は、低炭素化戦略の加速に向けた号砲でもある。

エネルギー源の低炭素化が中長期で進む(南アフリカの風力発電所)=ロイター

英BPは6月、石油化学事業を50億ドル(約5250億円)で売却することを決めた。2050年までに温暖化ガスの排出量を実質ゼロにする目標を掲げるバーナード・ルーニー最高経営責任者(CEO)は、石化の売却を「エネルギー転換へのさらなる一歩」と位置づけた。川下部門の一角を大胆に切り離す背中を押したのはコロナ禍だ。

8月4日に開示する2020年4~6月期決算では最大175億ドルの減損損失を出す見通し。経済活動や移動の寸断による資源需要の急減を受け、既存事業が持つ資産の現金創出力の想定を引き下げたためだ。ルーニー氏は新型コロナで低炭素化戦略の重要性を再確認したと説明した。

4~6月期に168億ドルの減損損失を計上した英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルは、その対象が川上の液化天然ガス(LNG)プロジェクトから川下の販売部門まで広範に及んだ。資源価格の想定を下げた影響に加え、低炭素社会への移行を見越した精製関連資産などの減損も含まれている。

一方、このほど三菱商事と共同で、オランダ沖の洋上風力発電所の建設認可を取得した。中長期の成長戦略として新エネ分野への積極投資を進めていく構えだ。

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