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大阪府、ミナミで休業要請を決定 時短営業は午後8時まで

(更新)
休業要請を行う地域をパネルで説明する吉村知事(31日、大阪市中央区)

新型コロナウイルスの感染再拡大を受け、大阪府は31日夕の対策本部会議で、大阪・ミナミの一部の飲食店などに営業時間を午後8時までにするよう要請することを決めた。感染症対策をとっていない店に対しては休業要請する。感染拡大が加速している現状に危機感を強め、2カ月ぶりの休業要請に踏み切る。

大阪府では31日、7月29日の221人に次ぐ216人の新規感染者を確認。吉村洋文知事は同会議終了後、記者団に「断腸の思いだが、お願いせざるを得ない」と説明した。感染状況を判断する独自基準「大阪モデル」で点灯中の黄信号も「ステージ1」から休業要請などを行う「ステージ2」への移行を決めた。

要請は新型インフルエンザ対策特別措置法に基づく。対象は東西が堺筋と御堂筋、南北が千日前通と長堀通に囲まれた地域で、バーやキャバクラ、ホストクラブ、居酒屋、カラオケ店などとする。期間は8月6~20日。感染防止対策をとっている店には営業時間の短縮を求め、対策をしていない店には全面的な休業を求める。

感染防止対策の有無は、府の「感染防止宣言ステッカー」の交付を受けているかで判断する。要請に応じた店には1日2万円の支援金を府・市折半で支給する。感染防止対策をとらない店には支給しない。

ミナミの繁華街で、バーや居酒屋などで若者の感染が目立つことから、府は7月中旬に臨時のPCR検査場を設置した。大阪市保健所によると、陽性率は平均2割で、府内全体(31日は9.4%)より高い。

府は府民に対しても、8月1~20日は5人以上の飲み会を自粛するよう要請する。府は「大阪モデル」に基づいて7月12日から黄信号を点灯させたが、警戒喚起の効果はほとんどみられず、感染者の増加傾向が続いていた。「ステージ2」への移行は営業時間短縮の要請を決めた東京都とも足並みをそろえる。黄信号の点灯から25日以内に重症病床の使用率が70%以上となった場合は「赤信号」を点灯させ、さらに対策を強化する。

多くの人が行き交う道頓堀の戎橋(29日、大阪市中央区)

専門家の間では「一定の効果がある」「既に危機的な状況で、もっと踏み込んだ対策が必要だ」と評価が分かれている。

「ミナミの飲食店などは感染の震源地。ピンポイントでの要請は一定の効果があるだろう」。大阪府医師会の茂松茂人会長は評価する。「大人数で騒ぐ飲み会を控えるといったメッセージを出し続けてほしい」と話す。

ただ府によると、最近は感染経路が多様化。「夜の街」以外の感染者の割合が7割に上り、大阪市外の中学校や大学のクラブなどでも感染が広がる。家庭内の感染も目立ち、高齢者の割合がじわりと増えている。

りんくう総合医療センター(大阪府泉佐野市)の倭正也感染症センター長は「すでに市中感染が広がっており、危機的な状況。エリアを絞った休業要請だけでは厳しい段階だ」と訴える。

府は重症患者向けの病床を188床確保し、病床使用率は30日現在で9.6%。ただ約100床は一般病床に切り替えるなどしており、再び重症患者向けに戻すには1週間かかるという。倭氏は「専門的な医療従事者の不足などですぐに戻せるかどうか分からない。府が思っているほどベッドに余裕はなく、府民にはマスク着用など基本的な対策をいま一度徹底するよう強く呼びかけるべきだ」と訴えている。

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