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Amazon、衛星通信参入へ認可取得 1兆円超を投資

【シリコンバレー=白石武志】米アマゾン・ドット・コムは30日、人工衛星を使った通信サービスの参入計画について、米連邦通信委員会(FCC)から認可を受けたと発表した。100億ドル(約1兆400億円)を投じて3000基を超す衛星を配備し、過疎地のデジタル格差の解消などに取り組むという。

「プロジェクト・カイパー」と呼ぶアマゾンの計画では、上空600キロメートル前後の低軌道に計3236基の周回衛星を配備する。北緯56度から南緯56度までの地域であれば、固定通信回線が届かない山間部や島しょ部でもブロードバンド(高速大容量)通信サービスが利用できるようになるという。

アマゾンはサービス開始時期を明らかにしていないが、FCCは認可の条件として2026年までに衛星の半数を、29年までに残りの半数を配備するよう求めている。アマゾンは手ごろな価格で衛星通信端末を消費者に提供するだけでなく、高速通信規格「5G」などのサービス地域を広げようとする携帯電話事業者に通信インフラの一部として衛星通信回線を貸し出す考えも示した。

米国では山間部を中心にブロードバンド通信サービスを受けられない地域が多く、新型コロナウイルス対策として広がる在宅勤務や遠隔学習がデジタル格差の問題を悪化させるとの懸念も高まっている。アマゾンのデイブ・リンプ上級副社長は声明の中で「家に信頼できるインターネット回線がないために仕事や勉強ができないという声を多く聞くようになった。カイパーはそうした状況を変えるだろう」と述べた。

米国では民間企業によるロケット開発によって衛星の打ち上げコストが下がり、人工衛星を使う通信サービスへの期待が高まっている。起業家のイーロン・マスク氏が率いる宇宙開発ベンチャーの米スペースXも約1万2000基の衛星を使う「スターリンク」のサービス提供に向け打ち上げを始めている。アマゾンの参入によって有力企業による競争が激しさを増しそうだ。

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