ミサイル「迎撃だけでは防御できず」 自民、提言案を了承

2020/7/31 12:20 (2020/7/31 14:59更新)
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自民党が31日の国防部会などで了承したミサイルへの抑止力強化の提言は「迎撃だけでは防御しきれない恐れがある」と指摘した。専守防衛を前提に「相手領域内で弾道ミサイル等を阻止する能力の保有」と記し、新たな取り組みの検討を促した。

提言案は8月4日の政調審議会で了承し、安倍晋三首相に示す。政府は党提言を踏まえ、国家安全保障会議(NSC)で新たな防衛体制のあり方などを議論する。

相手領域内でのミサイル防衛については「憲法の範囲内で国際法を順守しつつ、専守防衛の考えの下」で実施すると強調した。過去に自民党が議論してきた「敵基地攻撃能力」や「打撃力」の明記は見送った。

提言案の検討チーム座長を務める小野寺五典安全保障調査会会長は31日、記者団に「攻撃や反撃、敵基地の言葉が入ると先制攻撃の印象を持たれることもある」と述べた。「『ミサイル阻止力』という言葉がかなり内容に合致するという印象だ」と語った。

地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備断念に伴い、党で新たな抑止力の必要性を議論した。提言案では「防衛力整備は自衛のために必要最小限度に限る従来の方針を維持する」と記した。攻撃的兵器は保有しない。

提言案では中国の軍事的台頭やロシアの脅威、北朝鮮の相次ぐ弾道ミサイル発射など、日本を取り巻く安全保障環境の変化に触れた。日米の協力関係は「役割分担は維持しつつ、同盟全体の抑止力・対処力の向上につなげる協議が必要だ」と記した。

宇宙、サイバー、電磁波の新領域の防衛が重要だとし、情報収集・警戒監視体制を強化する必要性にも言及した。

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