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「協力難しい」 東京都内飲食店、営業再短縮に落胆

(更新)

新型コロナウイルスの感染者急増を受け、東京都が30日に飲食店などに要請した時短営業。国が経済活動を重視するなかで再び踏まれたブレーキに、居酒屋からは「影響が大きい」「協力は難しい」と落胆の声が相次いだ。自粛ムードを懸念する声も聞かれた。

「新橋のにぎわいは全然戻っていない。影響は大きい」。JR新橋駅(港区)近くの焼肉店の女性店長が漏らす。緊急事態宣言が解除されてからも「ピークでもコロナ前の半分以下」。7月に都内の新規感染者が100人を超えたころから客足はがくんと減った。

それでも訪れた客が午後10時以降まで長居してくれる日は多い。営業は午前0時近くまでで「10時閉店ではラストオーダーは9時か9時半」。要請に応じるのか、会社の判断を注視している。

都内の居酒屋で10時以降の営業が解禁されたのは、都の独自警戒情報「東京アラート」解除後の6月12日。4月7日の緊急事態宣言を受けて都は居酒屋に午後8時までの時短営業を求め、宣言解除後の5月26日に10時までに延ばすなど緩和は段階的だった。多くの居酒屋は100万円の協力金で減収分を補えず、今回の20万円にも「まったく不十分だ」(新橋で焼鳥屋を営む男性)との声が多い。

世田谷区の居酒屋「笑広(えこう)」オーナーの北方尚仁さん(36)も「20万円では店の維持ができない」とこぼす。店の営業時間は午後6時~翌朝6時で、10時以降の売り上げが全体の8割を占める。家賃や人件費に月150万円かかり「このままでは営業短縮に協力するのは難しい」。4月に前年の半分にまで落ち込み、6月に回復した売り上げは7月、再び低調に。「いつまで我慢すればいいのか。闇雲な要請ではなく、期間を定めて十分な補償をしてほしい」と求めた。

より深刻なのが深夜営業が主体のバーだ。新橋でバーを2店舗営む男性(43)は「10時はピークの時間帯なのに20万円では店を続けられない」とあきらめ顔だった。「要請はいつ来てもおかしくないと思っていた」と感染状況と都の対応に一定の理解を示しつつも「秋の入金では(資金繰りが)厳しい。片方の店舗はダメだろう」と話す。

経済活性化の目的で政府が進める「Go To』事業と「整合がとれていないのではないか」とも疑問視。30日夜にバーの同業者で集まり、対応を検討するという。

自粛ムードの広がりを懸念する声もある。

立川市のあるラーメン店は4月に午後8時、5月に午後10時、6月に本来の午後11時までと都の要請に従って営業時間を戻してきた。「シメ」の需要が根強く、店も活気を取り戻しつつあったが、感染者が増え始めた7月以降、売り上げはコロナ前より1~2割減った。店を営む男性(48)は「緊急事態中は来なくなった常連客もいた。社会が自粛ムードに戻れば影響は大きい」と話した。

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