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運用効率が高かった先進国株式投信は

投信ランキング

投資信託の運用成績を定量評価する指標の代表格が運用効率(シャープレシオ)だ。過去一定期間のリターン(収益率)をリスク(価格変動)で割って求める指標で、数値が高いほど運用で取ったリスクに見合うリターンを効率よく上げたと評価する。

国内公募の追加型株式投資信託(ETF、DC専用除く)のうち、主に先進国株式で運用するファンドについて、過去1年間(6月26日時点の52週間)のシャープレシオが高い順にランキングしたところ、上位には米国への投資割合が比較的大きいタイプのファンドが目立った。同期間はコロナショックで金融市場が大荒れとなる場面もあったが、世界の中でも成長期待の大きい米優良企業を多く組み入れたことが、少ないリスクで高いリターンを上げる原動力になった。

シャープレシオ首位は、大和アセットマネジメントの「iFreeNEXT FANG+インデックス」の1.41だった。米中の大型ハイテク株10銘柄で構成する「NYSE FANGプラス指数」(円ベース)との連動を目指す。指数構成銘柄にはアップルやアマゾン・ドット・コム、中国ネット通販最大手のアリババ集団などが並ぶ。1年リターン(6月26日時点、分配金再投資ベース)は61.2%のプラスと上位10本のなかでずば抜けていた。

シャープレシオが1.39で2位だった「ベイリー・ギフォード インパクト投資ファンド(愛称:ポジティブ・チェンジ)」は、1年リターンもプラス45.7%で2位につけた。世界の株式のうち、好ましい社会的インパクトをもたらす製品やサービスを提供する企業へ投資する。最新の月次リポート(6月30日時点)では、米国への投資が4割超、業種ではヘルスケアが3割超を占めた。組み入れ銘柄数は32で、米電気自動車大手テスラや米血糖値測定器大手デックスコム、オランダの半導体製造装置メーカー大手のASMLなどが上位に入った。

一方、「UBS米国成長株式リスク・コントロール・ファンド」は、1年リターンはプラス23.7%と1、2位と比べ見劣りしたが、シャープレシオは1.24となり3位にランクインした。高い収益性と成長性が期待される米国株式に投資するファンドで、組み入れ上位にはマイクロソフトなど米国を代表する大型株が名を連ねる。また、米国株の予想変動率を示すVIX指数(恐怖指数)を活用した独自のリスクコントロール戦略によりリスクの低減を図る仕組みがあり、これが効率的なリターン達成に寄与した。

上位10本のうち1年リターンが最も低かった8位の「ニッセイ欧州株式厳選ファンド リスクコントロールコース」も、株価指数先物取引の活用などにより株価下落リスクを抑える「リスクコントロール型」だ。リターンの高さだけでなく価格変動リスクを抑える仕組みを取り入れることで、シャープレシオの高さにつなげたといえる。

リターンの高低などだけでは判断しにくい優良ファンドを見つける手掛かりになるシャープレシオだが、数値は過去の運用成績に基づいて算出されており、未来の動きを予測したものでない点には注意が必要だ。

(QUICK資産運用研究所 西本ゆき)

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