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「感染再拡大で消費減速」 FRB議長、追加策検討

(更新)

【ワシントン=河浪武史】米連邦準備理事会(FRB)は29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、ゼロ金利政策と量的緩和政策をともに維持すると決めた。記者会見したパウエル議長は「新型コロナウイルスの再拡大で、個人消費や雇用回復が減速している」と強い懸念を表明。次回以降の会合で追加策を検討する考えも示唆した。

29日の会合では、短期金利の指標であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0~0.25%のまま据え置いた。3月に発動した量的緩和政策も、米国債を月800億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)は同400億ドルを買い入れる現状の購入ペースを維持すると決めた。

パウエル氏は「6月に入って新型コロナの感染者が再び増加しており、その封じ込め策が経済活動の重荷となり始めている」と指摘した。米景気は4月を底に持ち直しに向かったが、経済再開で感染者が一段と増加。カリフォルニア州やテキサス州などでは飲食店や小売店の営業を再び制限する動きがある。

景気回復が再び下押しされる兆しもあり、パウエル氏は「クレジットカードの利用額をみると、6月後半から個人消費は減速している」と述べた。回復が始まっていた労働市場も「小規模の事業者は、持ち直しが鈍化している」と強く懸念した。企業も慎重姿勢を解かず「設備投資はなお回復軌道に至っていない」という。

米経済は当初の想定より持ち直しが遅れており、FRBは9月の次回会合で追加策を検討する。パウエル氏は先行きの金融政策について「あらゆる範囲の手段を用いて、経済を支えていくと確約している」と主張。同議長は追加策の具体案として、量的緩和の拡充やゼロ金利を長期にわたって維持する「フォワード・ガイダンス」の導入を挙げた。

米議会も追加の財政出動の協議に入ったが、与野党の対立で成立が大きく遅れる懸念がある。パウエル氏は「生活者に資金を直接支援できる財政政策は極めて重要だ」と述べ、追加対策の早期決定を促した。失業給付の延長が争点だが、同議長は「飲食店などで解雇された失業者は復職が難しい」と述べ、失職者のさらなる財政支援が必要と指摘した。

FRBは28日、社債やコマーシャルペーパー(CP)などを買い入れる緊急の資金供給プログラムを、12月末まで期限を延長すると決めた。29日には、日銀など各国中央銀行にドルを融通する制度も2021年3月末まで延長すると発表。大規模な危機対応策を当面維持しながら、追加策を探ることになる。

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