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駐独米軍、1万2000人削減 半数は欧州に再配置

(更新)

【ワシントン=中村亮】エスパー米国防長官は29日、ドイツ駐留米軍の3分の1にあたる約1万2000人を削減する計画を発表した。このうち5600人は欧州域内で再配置する。中国に対抗するため一時検討したインド太平洋地域に移す案は見送った。

エスパー氏は同日の記者会見で削減計画に関して「ロシアに対する北大西洋条約機構(NATO)の抑止力を強化し、戦略的柔軟性を高める」と強調した。近く実行に移すと説明したが、完了には数年かかる見通しだ。これまで削減規模は9500人と説明していたが、最終的に上積みした。

計画によると、ドイツに置く欧州米軍司令部をNATOの軍事部門の司令部があるベルギーに移し連携を高める。F16戦闘機部隊もイタリアに再配置する。エスパー氏はロシアが影響力を高める黒海や地中海周辺での機動力が増すと説明した。

米兵6400人は米国に帰還するが、その代わりに短期間で部隊を入れ替えるローテーション配備を増やす。たとえば4500人規模の陸軍部隊をドイツから撤収させたうえで、別の緊急即応部隊を黒海地域に派遣する。ポーランドでも部隊を増やす。ともに常駐でないが米軍の存在感を示せる。

オブライエン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は6月に米紙への寄稿で、駐独米軍の一部をインド太平洋地域に移す可能性に言及していたが最終的に見送った。

トランプ米大統領は6月中旬、駐独米軍の削減を突然表明した。これに関連し、エスパー氏は「トランプ氏の指示によって軍配置の見直しが加速した」と指摘。トランプ氏が一方的に削減を推進し、米欧関係を傷つけたとの批判を打ち消した。エスパー氏は2019年秋ごろに地域ごとに米軍の体制見直しを検討するよう指示していた。

一方でトランプ氏は29日、ホワイトハウスで記者団に対し「ドイツは支払い義務を果たしていない」と繰り返し批判し、駐独米軍の削減を正当化した。削減は貿易や外交政策ですれ違いが目立つドイツのメルケル首相への政治的報復だとの見方も目立つ。

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