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ミャンマー、新たな経済特区開発 日本企業に投資促す

アウン・サン・スー・チー国家顧問

【ヤンゴン=新田裕一】ミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問は29日、外国企業が優遇措置を受けられる新たな経済特区を東部モン州に設ける方針を明らかにした。港湾施設を整備し、ミャンマーとタイをつなぐ貿易路とも接続する計画という。

日本貿易振興機構(JETRO)などが同日開いた投資フォーラムで発表した。オンライン形式で開かれた同フォーラムにスー・チー氏はビデオメッセージを寄せた。

同氏は新型コロナウイルスの感染者数を約350人に抑えられていることなどを挙げ「2021年にはV字回復が見込める」と強調した。経済特区の開発などを通じて雇用創出を進める考えを示した。

新たに経済特区と大型港を整備するモン州はインド洋に面し、ミャンマーの最大都市からタイやベトナムを結ぶ貿易路「東西経済回廊」が通る。日本政府は橋や道路の建設を円借款などで援助している。

経済特区は現在3カ所あるが稼働しているのは、日本とミャンマーが官民連携で運営するヤンゴン近郊のティラワ経済特区のみ。中国政府が広域経済圏構想「一帯一路」の重要事業に位置づける西部ラカイン州のチャオピュー経済特区は着工に至っていない。

スー・チー氏はヤンゴンの西方の新ヤンゴン都市開発事業での新たな工業団地開発の入札を近く始めることも明かした。同事業は中国主導の事業とみなされてきたが、日本企業などの参加も求めていく考えだ。

投資フォーラムには経団連で日本ミャンマー経済委員会委員長を務める小林健・三菱商事会長、中村邦晴・住友商事会長のほか、関西経済連合会の代表者らが出席した。

小林氏は新型コロナの影響で駐在員や技能実習生の往来が困難になっていると指摘し、「相互の往来を少しずつ回復させ、両国の経済関係を一層強化したい」と、早期の往来再開を要望した。

ミャンマーの投資認可額はスー・チー氏率いる現政権が発足した2016年から大型案件の反動などで減少が続いたが、18年後半から回復傾向に転じた。コロナの影響を受けた4~6月でも、投資認可額は16億ドルと前年同期比で25%増えている。

世界銀行の予測によると、ミャンマーの19年度(19年10月~20年9月)の経済成長率は0.5%と、前年度の6.8%から大幅に落ち込む。縫製工場の休業や観光客の減少が響く。20年度は7%台の成長を見込む。

ミャンマーは早期に国境閉鎖に踏み切ったこともあり、新型コロナの感染者は29日時点で351人。政府は現在も国境を越える往来を厳しく制限しているが、6月下旬からは一部の日本のインフラ事業関係者の再入国を認めている。

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