国内の新規感染、初の1000人超え 岩手でも2人確認

29日に全国で確認された新型コロナウイルスの新規感染者が午後10時現在で1237人となり、初めて1千人を超えた。大阪府(221人)や愛知県(167人)、福岡県(101人)などで過去最多を更新。感染者の累計は3万2千人を上回り、感染拡大に歯止めがかからない状況が続く。
東京都の新規感染者は250人で、21日連続の100人超えとなった。神奈川県で70人、埼玉県で53人、千葉県で49人、京都府で41人の感染が確認された。
唯一、感染者数がゼロだった岩手県でも、初めて2人の感染を確認した。陽性だったのは、盛岡市内の40歳代の男性と宮古市の30歳代の男性の2人。今年1月に神奈川県で国内初の感染者が確認されて以来、47都道府県全てで感染者が出たことになる。
大阪府・市は29日、繁華街などに絞った休業要請を検討していることを明らかにした。休業に応じた事業者に、10日間で10万円の支援金の支払いを想定しているという。
新型コロナに感染している患者の数は、4月下旬の約1万300人をピークに6月下旬にかけて徐々に減少し、約2カ月で700人を切る水準にまでいったん落ち着いていた。だがその後の感染拡大で再び急増。7月28日には8千人超に達した。29日時点の重症者は全国で81人。
全国の新規感染者数は4月上旬に500人台に増え、緊急事態宣言が同月16日から全国に拡大された。飲食店など店舗の営業自粛といった対策で、5月25日に全国で宣言解除された際は20人台まで減少。6月下旬までの約1カ月間は100人未満で推移していた。
状況が大きく変わり始めたのは7月に入ってから。東京では2日に107人の新規感染者が確認されて以降、増加傾向が続き、23日に366人と大幅に最多を更新した。