コロナ迅速分析・判断に壁 PCR検査の結果把握に3日

2020/7/28 23:00 (2020/7/29 5:11更新)
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新型コロナウイルスの感染状況を都道府県が迅速に把握できずにいる。PCR検査の結果を集約するまで3日程度かかるためで、速やかな分析や対策の判断は難しい。感染拡大で検査数は増えており、状況把握にさらに時間がかかることも懸念される。

東京都は23日の木曜日に新規感染者が過去最多の366人となった。前日より約130人も増えたのは、前週末に医療機関の休診などで検査できなかった人が週明け20日に集中して受け、その結果が反映されたためだ。次の木曜の30日は4連休明けの検査結果が集約され、感染者が急増する恐れがある。

通常、検査の翌日に結果が判明し、医師は症状などを書き込んだ発生届を保健所へファクスで送る。各保健所が都の福祉保健局に転送するまでにもう1日。検査から3日後、都は午前9時までの24時間内に集まった情報を分析、公表する。

抗原検査を含めて6月時点で1日2000件前後だった都内の検査件数は、感染拡大に伴い最近は5000件を超す日もある。保健所の作業負担は増しており、「報告がもう1~2日遅れるケースがある」(都福祉保健局)。海外渡航時に無症状でも検査を受けさせる企業の動きが広がり、今後、検査体制が逼迫する可能性もある。

大阪府は、午後4時までの24時間に各保健所からメールで報告を受けた新規感染者数を集計し発表している。おおむね2~3日前の検査結果で、4日前のものが含まれるケースもある。最近の感染増で報告までさらに時間がかかる場合もあり、府の担当者は「体制を強化し、迅速に感染状況を把握できるようにしたい」と話す。

検査件数の引き上げもなお課題だ。愛知県ではPCR検査が22日に過去最多の672件となったが、県全体の検査能力(約1400件)の50%弱にとどまる。県医師会からは「検査件数が足りない。能力をフル稼働しなければ」との声が上がる。

大阪府も1日平均約1300件と検査は増えており、28日は検査能力のほぼ上限、2千件超をこなした。府は地域の病院に「地域外来・検査センター」を置くなどして約3500件への引き上げを目指す。

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