/

シマノ 「3密」回避で自転車に需要 20年12月期増益へ

昨年夏に三重県鈴鹿市で開かれたシマノ主催のレース「鈴鹿ロード」。今年は中止となった

シマノは28日、2020年12月期の連結純利益が前期比12%増と2期ぶりに増加するとの予想を発表した。新型コロナウイルスの影響による自転車部品の販売の減少が4月までで収まり、以後は通勤・通学で公共交通機関の代わりに自転車を利用する需要の増加などを見込んでいる。釣りも代表的なアウトドアのレジャーだけに、自転車部品、釣り具の両事業で「3密」回避の需要が取り込める。

ただ、感染拡大が今後深刻化し、外出抑制などの動きが出てくれば、再び販売が落ち込む可能性はある。自転車レースや釣り大会などのイベントが軒並み中止となっているのも懸念材料だ。

国内の販売動向をみると、自転車販売のあさひは5月に前年同月比9%減だった既存店売上高が6月には41%増に転じた。「コロナ対策として通勤・通学に電車やバスを避け、自転車を利用する動きがある」(同社)という。

欧州では自転車専用レーンの延長、自転車の購入や修理に対する補助金といった施策が相次ぐ。日本でもシマノの本社がある堺市が7月、通勤用の駐輪場を整備する企業に3千万円を補助する方針を打ち出した。

シマノによると、日本で20万円、欧州で1500ユーロ前後の中価格帯の自転車が伸びている。「新たに購入する人も多く、将来は高額商品への買い替えが期待できる」(島野容三社長)。

一方、懸念材料もある。シマノが開く自転車レースや釣り大会がコロナの影響で軒並み中止となり、シマノブランドのファン層を拡大する機会が減っていることだ。こうしたイベントは新製品などをPRするだけでなく、今後の市場動向を占う場となっていた。

国内では三重県鈴鹿市と長野県富士見町で自転車関連のイベントを主催してきたが、今年は7月までに両方とも中止を決めた。昨年は三重で延べ1万人、長野で同2千人を超す人が集まっただけに、感染防止策の徹底が難しいと判断した。ブラジルでは12月に自転車と釣りのイベントを開催する予定だが、最終的に実施するかは未定だ。

釣り大会では昨年、日本で「シマノジャパンカップ」を66回主催し、延べ約6500人が参加した。だが今年は2月に1回開いただけで、6月までに残りの大会全ての中止を決めた。こうしたイベントの中止について島野社長は28日、足元の販売動向への影響はほとんどないとする一方、「中長期的な需要喚起という点では影響があるかもしれない」と語った。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

関連企業・業界

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン