4~6月の国内建設受注、コロナで前年比11.9%減

2020/7/28 19:18
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日本建設業連合会(東京・中央)は28日、会員企業(95社)の4~6月の国内建設受注高が前年同期比11.9%減の2兆3220億円だったと発表した。新型コロナウイルスの緊急事態宣言で受発注業務が滞り、全体の7割弱を占める民間企業からの受注額が2割落ちたことが響いた。消費増税を控えた駆け込み需要の反動減が大きかった昨年をさらに下回った。

消費増税に伴う駆け込み需要の反動減があった昨年をさらに下回った

民間受注工事は21.4%減の1兆5526億円だった。そのうち製造業から受注した工事は48.5%減の2850億円、非製造業は10.9%減の1兆2675億円だった。非製造業では住宅関連の受注減が響いた。

日建連は「在宅勤務の拡大で受注業務が滞り、契約の延期が相次いだ」とみる。感染を防ぐため外出や取引先との対面を避ける企業が増え、交渉が進まずに契約を延期することが多くなった。

受注高1割減はコロナ禍で「健闘」にもみえるが、そうではない。19年1~3月には消費増税を控えた駆け込み需要があり、受注高は前年同期比40%増となった。その反動で19年4~6月は16.6%減と大幅に落ち込んでいる。20年はコロナが響き、本来低かったところをさらに下回った。

今後は景気が冷え込み、発注量がさらに減る可能性もある。日建連によれば「製造業では計画していた工場の建設工事を取りやめる動きも出始めている」。オフィスビルなど大型再開発は「計画の見直しは出ていない」が、全体での年間受注計画は各社とも見通せず、不安要素は多い。

官公庁発注の工事は前年同期比15.4%増の7523億円となった。国の機関は5.9%増、地方の機関は30.5%増と、ともに増えた。

日銀の6月の全国企業短期経済観測調査(短観)では3カ月先の景況感を示す先行き判断DIが大企業の製造業でマイナス27、非製造業はマイナス14と、景気回復には慎重な見方が強い。「まだ建設投資の計画中止を決めていなくても、様子見している企業は多い」(日建連)。建設各社は民間発注者の判断を注視している。

(桜井豪)

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