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ヘン副首相、首相後継揺るがず シンガポールが内閣改造

【シンガポール=中野貴司】シンガポールのリー・シェンロン首相は25日、総選挙の結果を踏まえた新内閣の布陣を発表した。次期首相の最有力候補であるヘン・スイキャット副首相兼財務相は留任した。独立以来、最悪の経済危機にある現状を踏まえ、他の主要閣僚の多くも続投となった。

リー・シェンロン首相は危機の収束を優先し、内閣改造を小幅にとどめた

リー氏は25日の記者会見で「危機の際は平時よりも経験豊富な閣僚が必要だ」と改造を小幅にとどめた理由を説明した。「ヘン氏や若い世代の閣僚が先導する機会を増やしていき、私やベテラン閣僚が交代する準備を進める」とも述べ、徐々に権限の移行を進める方針も明らかにした。

留任したヘン・スイキャット副首相兼財務相は、引き続き次期首相の最有力候補と目される

10日投開票された総選挙で与党の人民行動党(PAP)は勝利したものの、得票率を大きく下げ、野党に議席の増加を許した。ヘン氏も自身の選挙区で野党との得票差が開かず、辛勝だった。リー氏が11日早朝の会見で「危機を見届け、シンガポールを正常な状態に戻してから次のチームに引き継ぐ」と禅譲時期の先送りを示唆したこともあり、内閣改造の顔ぶれが焦点になっていた。

蓋を開けてみると、ヘン氏のほか、チャン・チュンシン貿易産業相、ビビアン・バラクリシュナン外相、ウン・エンヘン国防相ら主要閣僚は留任した。ベテランの2人の上級相も交代せず、継続性を重視した布陣となった。新型コロナウイルスへの対応が依然喫緊の課題となっているほか、米中対立によって世界情勢も緊迫しており、世代交代よりも危機管理を優先した。

数少ない抜てきとなったのが、初当選のタン・シーレン氏の首相府相への登用だ。タン氏はアジア最大級の病院グループ、IHHヘルスケアの前最高経営責任者(CEO)で、大企業経営の経験を買われた。タン氏は25日「危機を克服するため政府と民間が協働する重要性は増しており、橋渡し役になりたい」と話した。

政府の新型コロナ対策の責任者の一人で、記者会見での発信で知名度を高めたローレンス・ウォン国家開発相は、重要閣僚の教育相に横滑りした。新閣僚は27日の宣誓式を経て、正式に就任する。

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