ゴールドマン、4100億円支払い 1MDB事件で和解

2020/7/24 23:14 (2020/7/25 2:38更新)
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マレーシア政府とゴールドマンの争いは決着した=ロイター

マレーシア政府とゴールドマンの争いは決着した=ロイター

【シンガポール=中野貴司、ニューヨーク=宮本岳則】マレーシア政府は24日、政府系ファンド「1MDB」の汚職事件に関連し、米金融大手ゴールドマン・サックスから39億ドル(約4100億円)の支払いを受けることで同社と合意したと発表した。

マレーシア検察は1MDBの債券発行の際に当局に提出した書類が投資家を欺く内容だったとして、ゴールドマンの子会社などを起訴していた。今回の和解で検察は起訴を取り下げる見通しで、ゴールドマンとの争いは決着する。

マレーシア政府の発表によると、ゴールドマンは25億ドルの現金のほか、資産回収を通じて14億ドルを支払う。ゴールドマン以外から回収した分も含め、マレーシア政府が1MDB関連で回収した資産は45億ドル超に達する。1MDB事件では45億ドル超の資産が不正に流出したとされており、政府は大半の資産の回収にメドをつけたことになる。

ゴールドマンは2012年から13年にかけて、1MDBが発行した合計65億ドルの債券を引き受け、約6億ドルの手数料収入を得ていた。マレーシア政府は調達した資金が不正に使われた点を重くみて、手数料収入以上の金額をゴールドマンから回収することを目指し、水面下で交渉を続けてきた。

政府は24日の声明で「マハティール前政権時にゴールドマンが提示していた17億5千万ドルを大幅に上回る金額で合意できた」と成果を強調した。ムヒディン首相も「政府は今後も1MDB関連の資産回収を続ける」と述べた。

ゴールドマンは早期決着をはかるため、巨額の支払いによる和解に応じたとみられる。

マレーシア政府との和解でゴールドマンは懸案の解決に一歩前進した。同日公表した声明で「今回の問題で重要な教訓を学んだ。経験を糧に改善していく」と述べた。マレーシア政府に支払う金額については引当金を積んでおり、今後の決算への影響は軽微としている。

今後の焦点は米司法省との和解協議だ。18年11月、司法省は資金流出に関与したゴールドマン元幹部らを起訴した。起訴された元バンカーのうち、ティム・ライスナー氏は有罪を認め、金融界から追放された。ゴールドマンは法人として有罪を認めるかどうかで司法省と交渉を続けている。

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