米国務長官、中国を痛烈批判 「対抗へ新同盟構築を」

2020/7/24 6:47 (2020/7/24 12:27更新)
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【ワシントン=永沢毅】ポンペオ米国務長官は23日、対中国政策について演説した。強権的な手法で影響力を強める中国に「私たちが共産主義の中国を変えなければ、彼らが私たちを変える」と警戒感を表明。行動を改めさせるため、民主主義国家による新たな同盟を構築して対抗すべきだと訴えた。

訪問先のカリフォルニア州で演説した。中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席をトップとした共産党政権を痛烈に批判し、対中包囲網を構築して強権路線の修正を迫る方針を宣言した。中国が反発するのは確実で、米中対立は新たな局面に入る。

ポンペオ氏は演説で「習(共産党)総書記は全体主義のイデオロギーの信奉者だ」とみなし「共産主義に基づく覇権への野望」があると警戒感を表明。歴代の米政権が取り組んできた経済的発展を支援して中国の民主化を促す「関与政策」は「失敗した」と改めて断じた。

中国共産党に行動転換を促すため「自由主義諸国が行動するときだ」と宣言。「米国がやったように互恵性と透明性、説明義務を迫らないといけない」と各国に呼びかけた。南シナ海での中国の行動を「違法」と断じた自身の声明などを例示し「自由な国家は同じ原則に基づいて方針を打ち出さなければいけない」と米国への同調を求めた。

ポンペオ米国務長官は中国を痛烈に批判した(23日、カリフォルニア州)=ロイター

ポンペオ米国務長官は中国を痛烈に批判した(23日、カリフォルニア州)=ロイター

さらに「欧州、アフリカ、南米、とくにインド太平洋地域の民主主義国家の尽力が必要だ」と主張。国連や北大西洋条約機構(NATO)、主要7カ国(G7)、20カ国・地域(G20)などの国際的な枠組みを列挙し「経済、外交、軍事力を適切に組み合わせれば、脅威に十分対処できる」と述べた。

閉鎖を求めた南部テキサス州ヒューストンの中国総領事館に関しては「スパイ活動と知的財産窃盗の拠点」と断じた。

トランプ政権はこの1カ月あまりで相次ぎ中国に関する政策演説を実施した。今回の講演はオブライエン大統領補佐官(国家安全保障担当)と米連邦捜査局(FBI)のレイ長官、バー司法長官らに続くものだ。

このタイミングで一段と対中批判を強めている背景には、米政権で中国の強権主義への警戒レベルがかつてなく高まっていることがある。中国による香港国家安全維持法の施行が米国の想定以上のスピードで進んだのが一例だ。

米国はすでに中国の行動に変化がないと見切っている。大きな節目となったのは、6月17日にハワイで開いたポンペオ氏と中国外交担当トップの楊潔篪(ヤン・ジエチー)中国共産党政治局員による協議だ。ポンペオ氏は23日の講演で「言葉ばかりで態度を変える提案はなく、相変わらずの内容だった。楊氏の約束は空っぽだった」と指弾した。

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