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米共和党、1兆ドルの追加対策案 失業給付は縮小・延長へ

(更新)

【ワシントン=河浪武史】トランプ米政権と議会共和党は23日、1兆ドル規模の追加の新型コロナウイルス対策の原案をまとめた。大人1人で最大1200ドルの現金給付を再び盛り込んだほか、7月末で期限が切れる失業保険の特例加算も減額して延長する。民主党は3兆ドル規模の財政出動を求めており、7月中の成立に向けて調整が加速する。

ムニューシン財務長官と共和党の上院トップ、マコネル院内総務らが23日に会談して、追加対策の骨格で基本合意した。失業者の職場復帰をしやすくするため、雇用を増やした企業には税額控除などの優遇を与える。学校再開に向けて、教育機関などにも1050億ドルの資金枠を用意する。新型コロナの検査の拡充にも160億ドルを追加拠出する。

焦点の1つは7月末で期限が切れる失業給付の延長問題だ。3月下旬に決めた2.2兆ドルの経済対策には、州が支給する通常の失業給付に加え、連邦政府が週600ドルを加算する特例措置を盛り込んだ。失業者は6月時点で1700万人を超えており、特例が切れれば収入が大幅に減って家賃の支払いなどが困難になるリスクがあった。

ホワイトハウスと共和党の合意では、特例を12月末まで延長するものの、給付規模は減額する。ムニューシン財務長官は支給額を「以前の給与水準の7割まで」に抑える考えを表明した。米国の平均週給は980ドル程度だが、シカゴ大の調査では「特例によって、68%の失職者が以前の給与水準を上回る失業給付をもらっている」という。共和党指導部は、過大な失業給付がかえって職場復帰の妨げになると主張している。

3月の経済対策に盛り込んだ家計への現金給付も、8月をメドに第2弾を発動する。高所得者を除いた上で、大人1人あたり最大1200ドルを支給する方向だ。景気への即効性が高い家計への現金給付を優先するため、トランプ大統領が主張していた「給与税」の減税は見送った。

もっとも、追加対策の成立には、下院で過半数を占める野党・民主党との合意が必要だ。民主党は下院で既に3兆ドル規模の追加対策案を可決済みで、財政支出の規模や具体案を巡って共和、民主両党には隔たりがある。

焦点の失業給付については、民主党は週600ドルの特例を維持したまま期限を延長するよう求めている。共和党は感染による企業の訴訟責任を減免する「コロナ免責法案」を要求し、民主党は州・地方政府に1兆ドルを財政支援するよう主張。両党の調整は難航が必至で、7月中に追加対策が成立しない可能性もある。失業給付の特例が一時的に切れれば、回復途上にある米景気の新たな重荷となる懸念がある。

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