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ダイムラー、4~6月期2500億円の赤字 コロナでリストラ加速

【フランクフルト=深尾幸生】高級車・商用車大手の独ダイムラーが23日発表した2020年4~6月期の決算は最終損益が20億100万ユーロ(約2480億円、前年同期は13億ユーロの赤字)の赤字だった。ディーゼル問題や電動化投資などで収益悪化が続いていた同社に新型コロナウイルスが追い打ちをかけた。人員削減や工場売却などのリストラを拡大する。

ダイムラーはコスト構造の改善を急ぐ=ロイター

売上高は29%減の301億8400万ユーロ。販売台数は54万台と34%減った。乗用車が29%、トラックは54%それぞれ減った。販売減が響き、経営の指標としている調整後のEBIT(利払い・税引き前損益)は7億800万ユーロの赤字に転落した。前年同期は24億4700万ユーロの黒字だった。

足元ではダイムラーの4~6月の中国の乗用車販売が過去最高となるなど、販売は回復している。それでも20年12月期通期について同社は「世界経済の悪化は年間を通じて想定され、コロナで減った販売を年後半で取り戻すことはできない」とみている。通期のEBITは黒字を見込むが、前の期比61%減だった19年(43億ユーロ)を下回るとの見通しを示した。

ダイムラーは19年12月期通期まで2年連続の最終減益。19年11月に22年までに全世界で1万人以上の人員削減を打ち出し、新型コロナ前からリストラを進めていた。

オラ・ケレニウス社長は23日の電話会見で「リストラを25年までに拡大し、人件費だけでなくあらゆるコストを見直す。削減の規模は当然増える」と述べた。「現時点で追加の数字を言う意味はない」と詳細への言及は避けたが、独メディアは2万人とも3万人とも報じている。

小型車「スマート」の中国移管にともない小型電気自動車(EV)を生産する予定だったフランスの工場も売却することも3日に発表した。新型コロナで中長期の市場見通しが変わったためだ。オフロード車の生産に参入する欧州化学大手のイネオスと売却交渉を進めている。

独BMWと合意していた次世代の自動運転システムの共同開発はコスト高を理由に6月に白紙撤回。燃料電池車開発はトラックに集約し、競合するボルボ(スウェーデン)と統合するなど、次世代技術もコスト削減の聖域ではない。

コスト削減が思惑通りに進むかは不透明だ。労働組合に相当する労働者代表と29年まで強制的な解雇はしないと17年に合意しているためだ。このため希望退職を募っている。独紙によると、破格の退職手当を用意したものの応じたのは約800人にとどまる。新型コロナで雇用環境が不安定になっているなかで、計画する規模の達成は容易ではない。

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