済州航空、イースター航空の買収撤回 コロナで需要消失

2020/7/23 12:10
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【ソウル=細川幸太郎】韓国格安航空会社(LCC)最大手の済州(チェジュ)航空は23日、国内同業のイースター航空の買収を取りやめると発表した。両社は3月に買収条件で最終合意していた。新型コロナウイルスの感染拡大で旅客需要が消失し、済州航空側が内容を撤回した。

イースター航空は19年の日韓対立によって既に苦境に立たされていた

済州航空は3月の最終合意の際に買収条件として、従業員への未払い賃金の支払いなど懸案事項の解消を求めていた。ただ感染症の拡大で9割以上の路線が休止するなかでイースター航空が資金を捻出できなかった。

済州航空は「現在の状況で買収を強行するには不確実性があまりにも大きい」として撤回を決めた。一方のイースター航空側は「済州航空に契約を解除する権限はない。契約の不履行の責任は済州航空にある」として済州航空を提訴する構えを見せている。

国土交通省は23日、イースター航空に対して「社員約1600人の雇用被害を最小化しなければならない」と雇用の維持を注文した。ただ感染症の収束は現在も見通せず、運航便数はほとんど回復していない。韓国聯合ニュースは「イースター航空の企業再生は事実上不可能。清算の可能性が高い」と報じている。

韓国の航空業界では、国内景気の低迷や日韓対立に伴う日本便の不振で、大韓航空とアシアナ航空の大手2社も含め全社が営業赤字の状態だ。さらに国際便を持つLCCが6社あり過当競争に陥っている。そこにコロナによる運航便数の激減で淘汰・再編が進む。現在、国内建設大手への売却手続き中のアシアナ航空も当初計画した売却完了時期が無期限で延期されている。

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