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米、議決権助言規制を決定 企業と投資家で賛否割れる

2020/7/23 8:01
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【ニューヨーク=宮本岳則】米証券取引委員会(SEC)は22日、株主総会議案への賛否を推奨する議決権行使助言会社への規制を最終決定したと発表した。助言業が証券取引規制の対象であると明確にした上で、企業が推奨内容に意見を出した場合は、顧客に伝えることを求める。米産業界が歓迎する一方、投資家は懸念を表明し、賛否が割れている。

SECのジェイ・クレイトン委員長=ロイター

2022年の株主総会シーズンから適用する。

議決権助言規制を巡っては、2019年11月にSECが草案を公表し、外部の意見を公募していた。SECは22日開いた会合で、ジェイ・クレイトン委員長を含む3人が修正案に賛成を表明し、導入が決まった。唯一の民主党系委員、アリソン・ヘレン・リー氏だけが反対に回った。クレイトン委員長は声明で「今回の規制によって議決権行使に必要な正確で有用な情報が手に入るようになる」と強調した。

SECは議決権行使助言会社の監視を強める。証券取引規制の1つである委任状勧誘ルールの条文を変更し、助言会社が提供する議案への賛否推奨が「勧誘」にあたることを明確にした。ルール違反の疑いがあれば、SECの調査を受けたり、企業から提訴されたりする恐れがある。助言会社側は顧客である投資家の求めに応じて「意見」を述べているだけで、規制の対象外と主張してきた。

SECは議決権行使助言のプロセスにも要件をつけた。助言会社は議案への賛否推奨を顧客投資家に提供する際、分析対象となった企業にも同時に送ることを義務付けた。企業が推奨内容に反論したり、補足説明をしたりした場合は、顧客に速やかに伝えることも求めた。草案では推奨内容を事前に企業に見せるルールを盛り込んだが、「過度な介入を招く」との懸念が強く、最終案からは除外された。

議決権行使助言サービス市場は、米インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)と米グラスルイスの2社による寡占だ。年金基金や資産運用会社といった機関投資家が主な顧客だ。膨大な株主総会議案を精査する必要がなくなり、広く利用されている。総会議案の可決・否決が助言会社2社の推奨内容によって左右されやすくなり、米産業界は不満を募らせていた。

産業界はトランプ政権の誕生以降、政権や議会、当局への働きかけを強めていた。「製造業と数百万人の労働者にとって念願であり、大勝利だ」。全米製造業者協会のトップ、ジェイ・ティモンズ氏はSECの決定を歓迎する声明を出した。規制導入で「重要な経営判断に対する助言会社の影響力を減らし、投資家にとって大事な長期的な利益を最優先できるようになる」と強調する。全米商工会議所も歓迎の意向を示した。

一方、投資家側は危機感を募らせる。米公的年金などが参加する業界団体、米機関投資家評議会は声明で「議決権行使の遅れや、コスト上昇を招く」と不満を表明した。助言会社の法令順守コストが上昇し、推奨リポートの販売価格も上がるとみているからだ。助言会社が上場企業からの反発をおそれて、企業側の意向に沿わない推奨内容を出せなくなるとの懸念も出ている。

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