首都圏以外もコロナ感染拡大 全国で最多更新

2020/7/22 23:32 (2020/7/23 0:39更新)
保存
共有
印刷
その他

22日夜、名古屋市の繁華街をマスク姿で歩く人たち=共同

22日夜、名古屋市の繁華街をマスク姿で歩く人たち=共同

新型コロナウイルスの全国の1日当たりの感染者数が22日、過去最多を更新した。大阪府や愛知県などでも過去最多を更新しており、首都圏にとどまらない全国的な広がりが目立ち始めている。国や自治体は経済活動を維持しながら、感染を抑え込むという難題を迫られている。

「爆発的な拡大ではないが、漸増の状況にある」。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は22日、全国的に感染が拡大している現状についてこう説明した。

尾身氏は「第2波」が起きているとの見方は否定し、「社会経済と感染防止の両立という大命題がある」と、緊急事態宣言のような措置は避けたい意向を示した。その上で「感染が増えれば医療が逼迫する。死亡者を最少化するためにも、しっかりした医療体制が重要だ」と強調した。

6月末から7月初めにかけては首都圏中心の感染拡大だったが、ここにきて全国への拡大が鮮明になってきている。22日の新規感染者は大阪府が121人、愛知県は64人、福岡県は61人で、いずれも過去最多を更新した。

22日に新規感染者が確認されたのは午後10時現在で34都道府県に上り、4月並みの「面」の広がりとなった。首都圏の新規感染者は22日は約半数にとどまり、それ以外の地方の増加が目立つ。

大阪府の121人のうち、年代別では10~30代が80人と全体の66%を占めた。85人が感染経路不明で、市中感染が広がっている可能性が高い。

吉村洋文知事は記者会見で「(感染者の)中身は若者だ。これから高齢者や基礎疾患のある人への感染を防がないといけない」と強調した。「医療体制は逼迫していない」として外出自粛要請には慎重な考えを示した一方、感染防止の対策を講じない店舗への休業要請について検討することも明らかにした。

名古屋市では44人の感染が確認され、このうち27人が経路不明だった。福岡市でも44人の感染を確認。繁華街・中洲の接待を伴う会員制クラブなど4カ所の飲食店でクラスター(感染者集団)が発生したとみている。

5月25日の緊急事態宣言の解除に続き、6月19日には都道府県をまたぐ移動の自粛要請が全面的に解除された。その後、クラスターが発生した東京の劇場を訪れた人が地元で陽性と判明した。こうした人の移動が感染拡大の一因となっている可能性もある。

高齢化率が高い地方は都市部よりも「医療崩壊」の危険が高い。体外式膜型人工肺(ECMO=エクモ)や人工呼吸器が必要な重症者向け病床は都市部に多く、地方は少ない。軽症者療養施設なども手薄だ。

各地の知事も危機感を強める。東京都の小池百合子知事は臨時記者会見で「第2波かもしれないという覚悟をもって(感染拡大の防止を)進める」と述べた。過去2番目の多さだった神奈川県の黒岩祐治知事も「かなり危機感が漂っている」と話した。

22日には国内旅行の代金を半額補助する「Go To トラベル」が始まった。菅義偉官房長官は同日、大阪府を対象から除外することは「考えていない」と述べた。政府は感染拡大を抑えるため、若者や高齢者に団体旅行の自粛を求めている。菅氏は「若者は20代以下、高齢者は60代以上が念頭」とも説明した。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]