トヨタ、直営5販社を売却へ 新車販売の合理化急ぐ

2020/7/22 21:30
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トヨタ自動車は大阪府や北海道などを拠点とする全額出資の直営販売会社5社を各地の系列販売店に売却する。これまでも直営販社の譲渡を進めており、残りはトヨタモビリティ東京のみになる。国内新車市場は縮小しており、販社を再編することで合理化を進めるねらいだ。

トヨタ自動車の販売店

トヨタ自動車の販売店

22日に各地の販社が発表した。それぞれ全株式を譲渡する。譲渡日は10月1日や2021年1月などを予定している。札幌トヨペットをトヨタカローラ札幌に、ネッツトヨタ苫小牧を札幌トヨタ自動車に、大阪トヨタ自動車をトヨタ新大阪販売ホールディングスグループなど計3社に売る。トヨタカローラ宮城は宮城トヨタグループに、大分トヨペットを熊本トヨタ自動車の各社にそれぞれ引き継ぐ。いずれも事業や雇用は継続する。

唯一の直営販社となるトヨタモビリティ東京は19年4月に都内にあった4社を統合して誕生した。都内の新車販売競争は他地域にくらべ激しく、現在の体制を維持する見込みだ。

国内自動車市場の変化に合わせて販売店はカーシェアや定額サービスなど、新たなビジネスモデルへの挑戦を求められている。各地の独自資本の販売会社傘下に入ることで、新規事業展開など迅速な経営ができると判断したようだ。今回の5社の譲渡に関して、豊田章男社長は「地域の顧客に向き合う販売店となってほしい」という旨のメッセージを各社に寄せた。

トヨタは各地域の実情に合わせた販社経営を重視している。18年にはトヨタ本体の国内営業の組織を販売系列を軸に考える体制から、地域本位に変更した。20年5月には全車種併売により実質的に4つの異なる系列を統合した。各地域のニーズや市場をよく知る地場資本に経営を任せることで、顧客の要望をくみ取ったビジネスモデルを展開できるとみている。

トヨタの「販売店は地場資本に任せる」方針に即して、これまでも直営販社を切り離してきた。18年には静岡トヨタ自動車を遠州鉄道に、19年にはトヨタカローラ愛知とネッツトヨタ中部をトヨタカローラ名古屋を傘下に持つGホールディングスに売却した。

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