金品受領の関電子会社、工事発注42億円 元助役側4社に

2020/7/22 19:04 (2020/7/22 19:37更新)
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新たな金品受領について発表する関西電力の阿川毅コンプライアンス推進室長(左)(22日、大阪市)=共同

新たな金品受領について発表する関西電力の阿川毅コンプライアンス推進室長(左)(22日、大阪市)=共同

関西電力の金品受領問題で22日、福井県高浜町の元助役(死去)から同社子会社の元社長が商品券計約400万円分を受領していたことが新たに判明した。子会社は元助役が相談役などを務めた原発関連会社4社に15年間で計約42億円の工事を発注していた。関電側と元助役の不透明な関係が改めて浮かび上がった形だ。

関電は22日、大阪市の子会社「KANSOテクノス」の元社長、今井武氏が社長在任中の2003年6月~12年6月、高浜町の元助役、森山栄治氏から約400万円分の商品券を受け取っていたと発表。社長就任後の会合で、森山氏が手土産として持参した菓子の袋に商品券が入っていた。今井氏は年1~2回のペースで森山氏と会い、商品券を受け取っていた。

関電によると、今井氏は商品券の一部を退任時に森山氏に返却し、手元に残った100万円程度の商品券を前社長の中山崇氏に引き継いだ。「森山氏と会った際に仕事の話はしていない」と同社に説明しているという。

一方、KANSO社は土木建築を手掛ける会社で、森山氏が関係していた原発関連会社4社に、04~19年に計約42億1千万円の工事を発注していたことも明らかになった。KANSO社の前身の会社では元高浜町長の浜田倫三氏が1983年から死去した05年まで顧問を務めていた。

関電はこれらの工事発注を巡り、森山氏から便宜の依頼について「一切ない」と説明した。だが、金品受領問題を調べた同社の第三者委員会が20年3月に公表した報告書では、工事を発注した4社のうち1社については「森山氏の要求と発注に何らかの関係性があった可能性も疑われる」と指摘しており、関電の説明には疑問も残る。

KANSO社を巡っては、中山氏と役員2人が受領を把握していたにもかかわらず、第三者委の調査に申告していなかった。「内向き体質」が改めて浮き彫りになった。

役員の1人は関電の調査に「過去のことを言うべきだと思わなかった」などと説明。もう1人は「中山さんに調査が行くだろうから、自分は書かなくてもよいと思った」と話したという。

今回は今年6月の内部通報で発覚した。関電は「コンプラ意識が徹底していなかった。業務改善計画の中で意識の徹底を図る」と話した。同社はKANSO社以外のグループ会社5社についても金品受領の有無を再調査する。結果は8月中旬にまとまる見通しだ。

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