20年度の賃上げ実施率、58%に急減 東京商工リサーチ

2020/7/22 11:40
保存
共有
印刷
その他

東京商工リサーチがこのほどまとめた調査によると、2020年度に賃上げを実施した企業の割合は前年度比23ポイント減の58%となった。定期的な集計を始めた16年度以降では賃上げ実施は最低割合、年度間の下げ幅も最大となった。同社は「新型コロナウイルス感染拡大による経済活動の停滞が影響した」と指摘した。

調査名は「2020年度『賃上げに関するアンケート』調査」。定期昇給、基本給を底上げするベースアップ(ベア)、一時金、初任給の増額、再雇用者賃金の増額を広く「賃上げ」と定義し、対象にした。アンケートは6月29日から7月8日にインターネット上で実施した。有効回答数は1万3870社だった。

3月27日から4月5日に実施した中間集計の時点では、賃上げを予定する企業は72%だった。今回調査までの約3カ月の期間で15ポイント下がっており、新型コロナの影響の大きさがうかがえる。

規模別では資本金1億円以上の大企業の賃上げ実施率は66%だった。資本金1億円未満の中小企業では56%にとどまり、10ポイントの差が開いた。

産業別では賃上げ実施割合が最も高かったのは製造業で63%(2480社)だった。2位は卸売業で61%(1807社)、3位は建設業で60%(973社)だった。「業界の人手不足もあり、これまでの賃上げの勢いがコロナ禍でも残ったのではないか」(同社)と分析している。

産業別で最も低かったのは金融・保険業で29%。幅広い地域や業界と接するために新型コロナの影響を受けやすかったことや、もともとの事業環境が要因とみられる。

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]