過去最多のアメコミヒーローが大集結 海外ドラマ1位
2020年6月 海外ドラマ月間レンタルランキング
海外ドラマで人気ジャンルのアメコミ(アメリカンコミック)のなかでも、トップクラスの人気となっているのが複数のヒーローが年に1度集結する巨大クロスオーバーシリーズ。その第4弾となる『クライシス・オン・インフィニット・アース 最強ヒーロー外伝』には過去最多のヒーローが登場。TSUTAYA海外ドラマ月間レンタルランキング6月度に1位で初登場した。


アメコミはDCコミックスとマーベルの2大陣営が競い合っているが、『クライシス・オン・インフィニット・アース~』はDCのヒーローが大集合するアクション大作。全パラレルワールドの全てのアースが消滅するという危機に立ち向かうため、スーパーガール、フラッシュ、グリーンアロー、バットウーマン、ホワイトキャナリー、アトム、スーパーマンらが集結するというストーリーだ。
米The CWで放送されている『SUPERGIRL/スーパーガール』『BATWOMAN/バットウーマン』『THE FLASH/フラッシュ』『ARROW/アロー』『レジェンド・オブ・トゥモロー』のクロスオーバーエピソードとして、全米では2019年12月に前半3話、20年1月に後半2話の全5話構成で放送された。巨大クロスオーバーの第1弾となる『インベージョン! 最強ヒーロー外伝』は16年11月、第2弾の『クライシス・オン・アースX 最強ヒーロー外伝』は17年11月、第3弾の『エルス・ワールド 最強ヒーロー外伝』は18年12月に全米放送されており、人気ヒーローが年に1度集まる"お祭り"としてすっかり人気が定着した。
今回の見どころは、映画とテレビの垣根を越えて過去最多のヒーローが登場すること。映画版『フラッシュ』でフラッシュを演じるエズラ・ミラーが出演して、ドラマ版『THE FLASH/フラッシュ』の主演グラント・ガスティンと顔を合わせるシーンもある。ルシファーやブラックライトニングといった世界観が異なる作品のヒーローも参戦。さらにアニメ版『バットマン』で長年バットマンの声優を務めるケビン・コンロイが年老いたブルース・ウェイン役で登場したり、『怪鳥人間バットマン』でロビンを演じたバート・ウォードや原作コミック『クライシス・オン・インフィニット・アース』の作者が本人役で登場したりするなど、ファンにはお楽しみがたっぷり詰まっている。
蔦屋書店 商品企画本部 映像レンタルの後藤信之氏によると、レンタルユーザーは男性50~60代が中心。男女比では男性比率が85%と非常に高いのが特徴だ。「シリーズ第4弾となっても実績は安定しており、人気が定着しています。今回はDCキャラクターがこれまでで最も多く参加しており、ファンも驚くような貴重なコラボレーションが実現したことが注目されています。過去のシリーズ作品と比べると、よりDCのコアファンやヘビーユーザーに支持されている傾向がみられます」
『BATWOMAN/バットウーマン』が日本初上陸

巨大クロスオーバーシリーズは、12年に全米放送が始まって大ヒットとなった『ARROW/アロー』を中心に、その後スタートした『THE FLASH/フラッシュ』『SUPERGIRL/スーパーガール』『レジェンド・オブ・トゥモロー』という同じ世界観の下で展開する各作品が舞台となっている。『ARROW/アロー』は19年10月に始まったシーズン8がファイナルとなり、今年1月に全米放送が終了。入れ替わるように、19年10月からは『BATWOMAN/バットウーマン』の全米放送が始まり、巨大クロスオーバーにも今回から加わった。
その『BATWOMAN/バットウーマン』は8月19日からDVDレンタルが始まり、日本に初上陸する。近年映画でも人気ジャンルの女性ヒーロー・アクションものであることに加え、主人公のバットウーマンことケイト・ケインはレズビアンという設定で、DCTVシリーズ初のLGBTヒロインとしても注目を集めている。『ARROW/アロー』のファイナル・シーズンを含め、『THE FLASH/フラッシュ』『SUPERGIRL/スーパーガール』『レジェンド・オブ・トゥモロー』の新シーズンも8~11月に順次リリースされるとあって、この秋は海外ドラマ市場でのDCTVシリーズの存在感が増しそうだ。
(日経エンタテインメント! 小川仁志)
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。