英議会委員会「ロシアの英国民投票への干渉、調査を」

英EU離脱
2020/7/21 23:30 (2020/7/22 3:19更新)
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【ロンドン=中島裕介】英議会の情報安全保障委員会は21日、欧州連合(EU)離脱を決めた2016年の国民投票でのロシアの干渉の有無を調査すべきだとする報告書を公表した。歴代の英政権がロシア側から不法な資金のロンドンへの流入を許したとも指摘し、ロシアが英国に影響力を持つことが「新常態」になっていると警鐘を鳴らした。

以前から2016年のEU離脱を問う英国の国民投票にロシアが関与したとの指摘は出ていた(ロイター)

報告書の内容はEU離脱と英国の主権の奪還を柱に置くジョンソン政権に打撃となる可能性がある。16年の国民投票では52%対48%で「離脱」が僅差で勝利した。かねてこの投票にロシアが干渉したとの指摘があったが、報告書では「その影響を評価することは困難だ」と結論づけた。

一方で報告書は英政府がこの問題の解明に取り組んでいない点を批判した。米国では16年の大統領選へのロシアの干渉の事後検証が行われた点を指摘し、「英国の調査機関は国民投票に関する類似の検証をすべきだ」と主張した。

ラーブ外相は21日、ツイッターで「敵対的な国の活動から私たちの国や民主主義を守る断固たる決意を持っている」と投稿したが、英政府への批判には直接、答えなかった。英政府は「ロシアが国民投票の干渉に成功した証拠はない」として報告書が求める検証はしない方針だ。

インタファクス通信によると、ロシア外務省のザハロワ情報局長は報告書全体について「驚く内容はない。ロシア恐怖症を示すフェイク(偽情報)だ」と一蹴した。

英フィナンシャル・タイムズによると、報告書は10カ月ほど前に完成していたが、19年末の英総選挙前だったために公表が延期された。ジョンソン政権に不利な内容も含むため、発表が長期間先延ばしされたとの批判も出ている。

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