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「対象だけど控えて」 GoTo、悩む団体旅行

(更新)
長野県の菅平高原はラグビーなど「夏合宿の聖地」として知名度が高い

国内旅行喚起のため22日から始まる「Go To トラベル」で扱いが難しいのが若者や高齢者らの団体旅行だ。国は感染予防策を徹底すれば対象になるとしつつ「できるだけ控えて」と呼びかける。煮え切らない説明に、ホテル側からも「恩恵を受けるのは難しい」との声が漏れる。

赤羽一嘉国土交通相は21日の閣議後の記者会見で、若者や高齢者の団体旅行について「控えることがのぞましいが、一律に対象外にするものではない」と語った。観光庁の担当者は「リスクが高い旅行は控えてほしいが、どう考えても感染症対策を徹底していないもの以外は、(補助の)対象になる」と補足した。

対象外になる場合として、団体旅行の参加者が「大人数で雑魚寝」や「互いに密接し、マスクを着けずに大声で会話」をしていた場合などを例示。その場合、宿泊施設が旅行者に注意したうえで、キャンペーン事務局に通報する。

こうした手続きは21日に明らかになった。観光庁のホームページに掲載された「よくあるご質問」は更新のたびに増え、20日時点で96項目が並んでいる。

「夏合宿の聖地」とされる長野県の菅平高原。例年夏はラグビーや陸上などの合宿が約900チームに達する。地元旅館組合によると今夏は約1割の水準にまで激減した。仮予約は7月中旬時点で100件超が残り、Go To事業の追い風に期待をつなぐが、担当者は「感染状況の悪化で合宿を決行するところは多くないだろう」とあきらめ顔だ。

菅平プリンスホテル(同県上田市)の大久保寿幸専務は「事業の内容が固まる時期が遅く、今夏に恩恵を受けるのは難しい」と話す。ビュッフェ形式の食事提供をやめ、複数のチームが同じ洗濯機を使わないなどの感染対策に取り組むが、今夏の合宿の予約はわずか3件。売り上げは例年の2割に落ち込んでいる。

「高齢者の団体旅行は危ないとの印象がさらに強まったのでは」。埼玉県内の農業協同組合で「年金友の会」のメンバー向けに旅行を企画する男性職員はため息をつく。農作業が一段落した11月に70~80代の約200人を率い、県外の温泉へ1泊2日で行くのが恒例行事で、今年も計画を立てているさなかだった。

旅行では毎回、現地で宴会を開き、米寿や喜寿を迎えたメンバーをみんなで祝ってきた。国は「宴会を伴う高齢者の団体旅行はリスクが高い」としており、職員は「今年は中止が妥当ということだろう」と話した。

横浜市内のある老人クラブ連合会も、11月に約40人が参加する毎年恒例の1泊2日の親睦旅行を検討していた。今年は密接を避けるためにバスの座席を倍増させる計画で、近く見積もりを取る予定だった。担当者は「対策を徹底すれば、Go Toで割引を受けても予算に合わないかもしれない」と旅行の実施に消極的になっている。

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