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東和銀行頭取「メリットあれば積極的に業務提携」

コロナ危機 地方から

江原洋新頭取は支店長など現場経験が豊富だ

6月の株主総会を経て江原洋氏(64)が東和銀行の頭取に就任した。同行では半世紀ぶりの生え抜きだ。貸出金利低下や新型コロナウイルスの影響が経営を圧迫する。この難局をどう乗り切るか。江原新頭取に聞いた。

――48年ぶりに誕生した生え抜きの頭取です。

「6月24日に就任してから取引先企業にあいさつに回っているが、『現場を知っているプロパー(生え抜き)の頭取だ』と、喜んでくれることが多い。長らく培ってきた現場感覚を生かすことを、頭取として求められていると痛感する」

「今まで以上に原点に立ち戻りたいと思っている。前々からモットーに掲げている『靴底を減らす活動』『雨でも傘をさし続ける銀行』『謙虚さのDNAを忘れない銀行』を行員一丸で徹底する。お客さまの課題や悩みを聞き取ってともに考え、経営や資産形成の支援につなげていきたい。とりわけ中小・零細企業の活性化には力を入れる」

――貸出金の金利低下が続いています。

「銀行間の金利競争は厳しくなっている。金利上昇が望めず、貸し出しを増やすしかない。一方、地道な営業活動でお客さまの満足度を高められれば金利低下には歯止めがかかるはずだ。併せて投資信託の販売など、融資以外の事業収益の拡大にも力を入れる」

――県内企業の業績は悪化しています。

「緊急事態宣言解除を受け、足元では企業の資金需要は一服しつつある。ただ、6月に自動車部品大手のサンデンホールディングスが業績不振で(私的整理の一種の)事業再生ADR(裁判以外の紛争解決)を申請したように、新型コロナの感染拡大第2波、第3波が来れば、大手企業でも次々と倒産・破綻の動きが出てくるだろう」

「もともと昨年10月の消費増税などの影響で業績が下振れしていた企業も多かった。新型コロナ後のニューノーマル(新常態)に対応し、事業をどう継続させるかを考えて支えていく」

――他行との業務・資本提携については。

「出資を受けることは考えていない。ただ、当行やお客さまにメリットがあれば、業務提携は積極的に進めていく。例えば、フィンテックなどのデジタル領域を強化したい。デジタル化が遅れれば競争に勝てない。(既にアプリ開発などで連携する)SBIホールディングスに限らず提携先を模索する。現時点で具体的に進んでいる案はない」

――公的資本の返済についての考えは。

「リーマン・ショック時の経営不振で投入された公的資本のうち、残りの返済額は約150億円。単体の利益剰余金は2020年3月期末で約650億円あり、返済しようと思えばすぐに返せるが、新型コロナで先行きは不透明だ。返済期限まで4年あるので、手元に残して様子を見たい」

(聞き手は前橋支局 高野馨太)

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