KDDI、企業のDXを「ゼロトラスト」で推進

BP速報
2020/7/20 13:45
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KDDIの藤井彰人執行役員ソリューション事業本部サービス企画開発本部長(写真右)と丸田徹執行役員ソリューション事業本部サービス企画開発副本部長(出所:KDDI)

KDDIの藤井彰人執行役員ソリューション事業本部サービス企画開発本部長(写真右)と丸田徹執行役員ソリューション事業本部サービス企画開発副本部長(出所:KDDI)

日経クロステック

KDDIは法人事業についてのオンライン説明会を17日に開き、新たに展開するパッケージとして「ハイブリッド・ゼロトラストソリョーション」を紹介した。同社自身も法人部門を虎ノ門の新オフィスに集約し、働き方のデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めていくという。

■テレワークでビデオ会議需要は8倍に

説明会には藤井彰人執行役員ソリューション事業本部サービス企画開発本部長が登壇した。新型コロナ禍における法人事業について、「(新型コロナが)世界に大きな影響を与えており、今後の先行きは不透明だ」としながらも、中期経営計画で掲げた通りに2022年3月期にビジネスセグメントにおいて1兆円の売上高を目指すとした。

背景にはテレワーク需要の急増を挙げた。20年の1~2月と3~4月の比較において、クラウドアプリは5倍、リモートアクセスは4倍、ビデオ会議は8倍に申し込み件数が増え、実際のトラフィックも大幅に増えたという。

クラウドアプリでは米マイクロソフト「Microsoft(マイクロソフト) 365」や米グーグルの「G Suite(ジースイート)」といったクラウド型グループウエアに加えて、ワークスモバイルジャパン(東京・渋谷)のビジネスチャット「LINE WORKS(ラインワークス)」も申し込み件数や採用件数が伸びているとした。

■クラウドアプリやセキュリティーなどをセットで提供

こうした状況を踏まえ、法人の働き方のDXを支援する「ハイブリッド・ゼロトラストソリューション」を発表した。デバイス、ネットワーク、ID(認証、認可、監査)、セキュリティー、クラウドアプリ、オペレーションという6つのコンポーネントを、セットとして顧客に提供する点が新しいという。

その基本概念には「ゼロトラスト」を挙げた。ネットワークの種別を問わず通信を確認しデータを保護するという新しいセキュリティーの考え方である。「社内(での利用)を前提としていたシステムが、これからは社外(での利用)を前提とするようになる。こうなると外から中を防御する(従来の)『境界型』では難しい。社外と同じく全てのアクセスを検証する『ゼロトラスト』が重要だ」(藤井執行役員)とした。

提案するソリューションは顧客企業のさまざまな要望に合わせて提供する。例えばオンプレミス(自社サーバー)の社内システムといった「クローズド」型のシステムに向けて、同社はこれまでVPN(仮想私設網)サービスを提供してきた。この場合、在宅勤務が困難になるという課題があったという。一方、自宅から会社に接続する「リモート」型においては、リモート接続サービス「Flex Remote Access」を提供してきた。この場合、クラウドにも社内ネットワーク経由でアクセスするため、多くの社員が一斉にリモート接続すると社内回線が混み合っていたという。

テレワークを前提とした働き方の場合、クラウドに直接アクセスする「フレキシブル」型が適しているとする。認証やセキュリティーの機能をクラウドに置き、ソフトウエアでネットワークを制御する「SD-WAN(ソフトウエア定義型広域ネットワーク)」サービスである「KDDI SD-Network Platform」を利用することで、国内外からのアクセスに対応できるとした。

自宅などから社内システムにリモート接続する際のクラウド型セキュリティサービスとしては、「Zscaler Private Access(ZPA)」を7月17日より提供を開始した。

ZPAを使うと、社内で管理するIaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)やデータセンターなどのシステムにVPNを使わずに接続できる。これにより、運用コストを削減できるという。また、既に提供中の「Zscaler Internet Access(ZIA)」と組み合わせることで、あらゆる場所から同じポリシーで接続するゼロトラストを実現できるとしている。

KDDI社内においても働き方DXを実践しているという。虎ノ門ヒルズビジネスタワー(東京・港)に法人部門を集約。同部門の約2500人が8月7日から順次、飯田橋や新宿などのオフィスなどから移転する。移転先の座席数は部員数より4割少ない約1500席で、オンライン会議ツールなどを活用していくという。

(ライター 山口健太)

<訂正> 7月20日13時45分に掲載した「KDDI、企業のDXを『ゼロトラスト』で推進」の記事写真の説明において、藤井彰人執行役員ソリューション事業本部サービス企画開発本部長(写真左)としたのは誤りで、正しくは(写真右)でした。説明文は修正済みです。(2020/07/21 12:20)

[日経クロステック 2020年7月17日掲載]

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