6月輸出26.2%減、コロナの影響続く 中国向けは横ばい

2020/7/20 9:07 (2020/7/20 10:44更新)
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財務省が20日発表した6月の貿易統計速報によると、輸出額は4兆8620億円で前年同月から26.2%減った。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で大幅なマイナスが続いている。2桁減は4カ月連続となる。下げ幅は5月の28.3%減よりは小さかった。市場では「いったん最悪期は脱したが、持ち直しは力強さに欠ける」との声が出ている。

中国向けは1兆2430億円で0.2%減にとどまった。コロナ禍が深刻だった3月に8.7%減まで落ち込んだ後、3カ月連続で減少幅が縮んだ。半導体製造装置などの減少が続く一方、銅など非鉄金属が71.8%増え、自動車も18.8%増だった。経済活動の再開を反映した動きとみられる。

米国向けは46.6%減の7246億円。減少幅は前月の50.6%よりは縮んだが、なお落ち込みが続く。自動車は63.3%減った。欧州連合(EU)向けは4337億円で28.4%減だった。マイナス幅は前月(33.8%)より小さかった。

世界で経済活動が徐々に再開したことで、輸出は底入れした可能性がある。SMBC日興証券の宮前耕也氏は「感染の再拡大や米中貿易戦争などで不透明感が強く、設備投資に絡む海外需要は低迷が長引く恐れがある」と指摘する。最悪期はいったん脱したと分析しつつも、持ち直しの動きは鈍いとみている。

輸出全体を品目別にみると自動車を中心とする輸送用機器の減少幅が前月の6割から4割に縮まった一方、設備投資に関連する品目が多い一般機械は24.5%減と前月よりむしろ悪化した。電気機器も18.5%減とマイナス幅は前月より拡大している。

輸入は全体で5兆1308億円と14.4%減った。アラブ首長国連邦(UAE)などからの原油輸入が71.8%減った影響が大きい。国内の需要低迷を映し、ドイツからの自動車輸入も7割近く落ち込んだ。全体の輸出から輸入を差し引いた貿易収支は2688億円の赤字。赤字幅は2カ月連続で縮小した。

1~6月の輸出額は32兆3642億円で前年同期比15.4%減った。米国向けを中心に自動車が30.9%減、自動車部品が29.0%減となった。米中貿易戦争の影響が続いていたところにコロナ禍が重なり、マイナス幅が拡大した。リーマン・ショック後の2009年7~12月以来およそ10年ぶりの大きな落ち込みとなった。

輸入額は34兆6037億円で11.6%減。国内経済活動の停滞による需要低迷と原油価格の下落を反映し、サウジアラビアなどからの原油が33.4%減った。液化天然ガス(LNG)もオーストラリアからの輸入を中心に17.0%減となった。貿易収支は2兆2395億円の赤字。赤字幅は6年ぶりの大きさだった。

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