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被災ペット、行き場限られ 「家族同然」コロナ影響も

大型犬の「エール」とともに被災した自宅で生活を続ける松尾啓一さん(14日、熊本県人吉市)=共同

熊本南部を襲った豪雨の被災地で、ペットや飼い主の行き場が限られ、困惑が広がっている。避難所は原則としてペットを同伴できないケースが多く、浸水した自宅での生活や車中泊を余儀なくされている人もいる。

飼い主は「ペットも家族なのに」と嘆くが、新型コロナウイルスの影響で支援の手が届きにくいのが実情だ。

「本当は避難所に行きたいが、犬も災害でストレスを感じている。近くに置いてあげないと」。熊本県人吉市の無職、松尾啓一さん(73)は、大型犬「エール」を自宅に残すのが気掛かりで、一時は2階まで浸水した自宅の3階で生活を続ける。最初の1週間は電気も通らず、これからは浸水した部分のカビや悪臭が心配だという。

8カ所の避難所に1162人(17日午後2時現在)が避難する人吉市では、ペットの同伴は原則不可としており、知人やホテルに預けることを推奨。芦北町の担当者も「防災計画では『ペットのスペース確保に努める』という記載があるが、今回の避難者数は予想を上回るほか、コロナの感染対策で、通常より避難者の居住空間を広めに取っているため難しい」と説明する。

一方、八代市の八代トヨオカ地建アリーナの避難所は、発生当初から別棟の一室にペットと滞在できるペット避難所を設置。猫の「チョビ太」と過ごすパートの竹原美紀代さん(38)は「ありがたいが室内に入れるのは3~4人が限界で、車中泊している人も多い」と明かす。

こうした現状に対し熊本県獣医師会は、県との災害協定に基づき、保護のニーズ把握に向けた被災者への聞き取りを予定している。2016年の熊本地震の際は、市役所のロビーなどに相談コーナーを設けたが、今回は新型コロナの感染拡大防止のため、不特定多数の人と接する場を設ける活動は難しいという。

県外の動物愛護のボランティア団体は、保護の要請があっても被災地に駆け付けることができない状況で、県獣医師会の担当者は「まずは県内の団体や保健所と連携を取りながら、できることを進めていきたい」と話した。

〔共同〕

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