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東京都、感染経路「夜の街」から多岐に 年齢層広がる

(更新)

新型コロナウイルスの感染拡大が続く東京都で感染経路に変化が出ている。これまで感染者の大半を占めた「夜の繁華街」に関連する若年層以外でも、会食や職場、家庭など日常生活で感染するケースが目立つ。重症化しやすい高齢者への感染も増えており、都は危機感を強めている。

17日に確認された都内の新規感染者は293人となり、2日連続で過去最多を更新した。小池百合子知事は17日の記者会見で「最近は世代の広がりがある。感染経路も多岐にわたる」との見方を示した。

都内では5月25日に緊急事態宣言が解除されて以降、ホストクラブやキャバクラなど接客飲食業に関連した夜の街での感染が多かった。7月上旬は夜の街関連の割合は4割超だった。

7月中旬以降、夜の街に加えて職場や家庭など日常生活のあらゆる場面でのクラスター(感染者集団)が目立つようになり、新規感染者が200人を超える高い水準が続いている。

同じ職場で10人以上が感染したケースや、文京区の保育園では保育士や園児、保護者らが相次いで感染した。友人同士のドライブや居酒屋での飲食などによる感染例も報告され、新宿区の劇場では出演者や観客らの集団感染が発生した。

都福祉保健局は「夜の街関連が減っているわけではない。夜の街以外で感染者が増えて、全体の感染者数を底上げしている」と説明する。

年齢層も広がりをみせている。7月は当初、40~50代の新規感染者は20人程度の日が多かったが、7月9日以降は30人を超えるようになった。60代以上は上旬に1桁だったが、中旬では2桁に増えている。荒川区の介護老人保健施設では集団感染も起きている。

都が感染状況の警戒レベルを最高水準に引き上げた15日の記者会見で、国立国際医療研究センターの大曲貴夫・国際感染症センター長は「高齢者は罹患(りかん)した場合、重症化リスクが高く、非常に危機感を覚える」と強調した。

感染者の急増を受けて都は約3千床を目標に対応病床の確保を進める。重症や中等症の患者向けの病床について、15日の都の会議で専門家は「現状で確保できているのは1500床程度と聞いている」と話しており、目標数の稼働までは時間がかかる見通しだ。

感染者の多くを占める軽症者や無症状者は原則、ホテルなどの宿泊施設で療養してもらう。これまで都は療養施設を1カ所(約100人分)運用していたが、16日に豊島区のホテル(約110人分)を追加。23日にも新たに1カ所設ける予定で、宿泊療養施設のさらなる拡充に向けて「複数の事業者と交渉している」(小池氏)という。

都はこれまで夜の街にターゲットを絞って検査の推奨など対策を講じてきた。経済活動への影響や都財政の状況などを考慮して幅広く休業を求めず「ピンポイントでの対策を講じていく」(小池氏)として業界ごとに感染防止のガイドラインを策定している。ただ、あくまでも事業者への呼びかけにとどまっており、実効性は不透明だ。

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