神奈川県、感染対策ない場所への外出自粛を要請
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神奈川県は17日、新型コロナウイルスの感染が再拡大していることを受けて、県民に注意喚起を促す「神奈川警戒アラート」を発令した。県民に感染防止対策が取られていない場所への訪問を自粛するよう要請する。ただ、都道府県をまたぐ移動の自粛は求めず、大規模な休業要請もしないという。
県はアラートを発令すれば「外出自粛」を要請する方針だったが、感染防止対策が取られていない場所への訪問に限り、自粛を要請することとした。感染拡大防止と経済・社会活動の両立を図るため、全面的な外出自粛要請は見送った。
医療体制についてはアラートが発令されたタイミングで2週間かけて拡充する方針だったが、入院者が150人程度となったら拡充するか検討する方針に改めた。16日時点の県内の入院者数は101人だが「必ずしも病床は逼迫していない」(阿南英明技監)という。病院が新型コロナ対応に集中し、患者が通常の医療を受けられなくなるのを防ぐ。
県は週平均で1日当たりの新規感染者数が33人以上になった場合を発令基準としていた。17日の県内の新規感染者数が43人になり、基準を超えた。
県がアラートを出す一方、国は国内旅行の需要喚起策「Go To トラベル」事業を開始する。黒岩祐治知事は報道陣の取材に応じ、県内に旅行にくる観光客に対して「どんどん来てとは言いにくいが、来ないでくださいとは今は言わない。感染防止対策をしっかりしているところに来てほしい」と述べた。