世界の新規感染者、最多の23万人 米・インドで拡大続く

米ジョンズ・ホプキンス大によると、新型コロナウイルスの世界の新規感染者は15日集計分で23万人を超え、過去最多を更新した。米国やインドなどでも新規感染者が最多となった。
米東部時間16日午後3時(日本時間17日午前4時)時点の全世界の累計感染者数は1365万人、死者数は58万6千人。15日時点の感染拡大の傾向をみる7日移動平均は21万6千人と、1週間前から約10%増えた。
米国の検査状況を集計する「COVIDトラッキングプロジェクト」によると、米国の16日の新規感染者は約7万1千人と過去最多になった。フロリダ州は約1万4千人、テキサス州は1万人強と両州で全米の3分の1を占める。ニューメキシコやアイダホなど相対的に人口の少ない州でも増加が目立つ。

ブラジルは15日の新規感染者が約4万人に達した。6月以降に急拡大し、7月も高水準で推移している。累計の感染者は200万人を超えた。
インドは15日の新規感染者数が3万2千人と過去最多を更新した。累計感染者数も約97万人で、100万人超えが目前となった。ムンバイのある西部マハラシュトラ州など感染者の多い地域で拡大が続くほか、南東部アンドラプラデシュ州や東部ビハール州など農村人口が多い地域にも広がっている。
工場や店舗などの閉鎖で都市部での仕事を失った出稼ぎ労働者が故郷に帰り、地方で感染が広がったとの見方がある。インド保健家族福祉省は「感染者の60万人以上が回復済みで、実際の感染者は約33万人だ」と強調する。国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)は16日の声明で「南アジアの『ホットスポット』(感染集中地域)への対応に力を入れなければいけない」と警告した。
南米では1日あたりの新規感染者数がコロンビアで5千人、アルゼンチンで4千人を超え、感染爆発が起きたペルーやチリを上回った。都市封鎖(ロックダウン)や外出制限の解除が要因とみられる。(早川麗、サンパウロ=外山尚之)
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