「GoTo」事業見直し、広がる混乱 「見通し甘い」批判も

2020/7/16 22:28
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「見通しが甘すぎる」。政府が観光支援事業「Go To トラベル」の対象から東京都発着の旅行を外すと表明した16日、突然の見直しに利用を見込んでいた旅行者らに混乱が広がった。旅行代金を支払った人からはキャンセル料を心配する声も。支援事業で経済回復を期待した観光地も複雑な思いを抱える。

東京都江東区の男性会社員(41)は8月、家族や友人らと関東地方のキャンプ場にある宿泊施設を訪れる予定。キャンペーンと関係なく予約したが、東京発着の旅行除外の方針には「各地で感染が広がる中で意味があるのか。都民も税金を払っており不公平」と憤る。

キャンペーン強行にこだわった政府の姿勢には「感染拡大を見据えた準備が必要なのに、企画段階の考えが甘いのでは」とあきれた様子だった。

政府方針を受け、旅行を断念した葛飾区の50代男性も「都内の人が隣県から出発することもある。ずれているのではないか」と疑問を呈した。

感染拡大によるキャンペーン自体の取りやめを懸念する人も。千葉県船橋市の30代女性は8月、栃木県に家族旅行をする予定で、割引を当てにしている。「普段は泊まらないような、少し高いホテルを予約した」。旅行をやめれば既にキャンセル料が発生するため「割引がなくなったら負担はかなり重い」と話した。

観光地での受け止めは複雑だ。松山市の道後温泉周辺で人力車を引く山本裕太郎さん(34)は「来てほしい気持ちはあるが、感染が広がるのは怖い」。地元商店街振興組合の理事長、石田匡暁さん(44)は「今は行く側も来てもらう側も安心できない。時期を見て実施してほしい」と求めた。

米軍関係者の間で感染が拡大する沖縄県。沖縄観光コンベンションビューローの下地芳郎会長は「観光業界は非常に厳しい時期が続いている。沖縄の国内マーケットの主力は東京なので影響はあるが、他の地域から観光客を順次受け入れていきたい」と述べた。〔共同〕

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