GoTo事業、全国一斉を転換 東京除外で専門家ら了解

2020/7/17 0:00 (2020/7/17 7:45更新)
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都道府県をまたぐ移動自粛が解除され、羽田空港から各地へ向かう人たち(6月19日)

都道府県をまたぐ移動自粛が解除され、羽田空港から各地へ向かう人たち(6月19日)

赤羽一嘉国土交通相は16日、国内旅行の需要喚起策「Go To トラベル」事業について「東京を目的とする旅行、東京居住者の旅行を対象から外す」と述べた。東京都で新型コロナウイルスへの感染を確認された人が急増したためだ。22日に全国一斉に始める予定だったのを改めた。

安倍晋三首相と赤羽氏らが16日に首相官邸で協議して判断した。首相は記者団に「現下の感染状況を踏まえてそういう判断になった」と語った。都内の感染拡大を受け、各地の首長から全国一斉の開始などに反対する声が上がっていた。

同事業は新型コロナによって大きく落ち込んだ旅行需要を回復させる目的で、22日以降に始まる国内旅行を対象に代金の半額を補助する。1人あたり1泊2万円を上限とし、補助の7割は旅行代金の割引、3割は旅行先で使える地域共通クーポン(9月以降)とする。

東京以外に住む人の東京以外への旅行については、予定通り22日以降の旅行分から補助する考えだ。政府は16日、新型コロナの専門家会議に代わって設置した分科会で説明した。西村康稔経済財政・再生相は分科会後の記者会見で「東京を対象外とすることで了解をいただいた」と述べた。

東京だけ除外した理由としては、直近1週間の累積陽性者数が1216人となり、隣接県とは1桁違うことを挙げた。

国交省の旅行・観光消費動向調査によると、2019年に東京を訪れた国内居住者は約9千万人に達した。消費額は約1.8兆円で、千葉県や大阪府がそれぞれ1兆円程度だったのを上回った。

事業に参加する宿泊事業者に対しては、同省は感染拡大を防ぐ対策として、宿泊客の検温や保健所との連絡体制づくりを求める。浴場や飲食などの共用施設は人数や利用時間を制限してもらう。条件を満たさない施設に泊まっても補助は受けられない。赤羽氏が17日に詳細を説明する。

政府は4月に成立した20年度第1次補正予算で、Go To トラベル事業に約1.3兆円を計上した。

同事業はこれまでも計画変更が繰り返されてきた。当初は飲食店やイベントの支援も含めた総合的な需要喚起策として経済産業省が事務委託先を一括公募する予定だったが、巨額の委託費が問題になり、所管の各省が個別に実施する方式となった。8月上旬を目指していた開始目標も観光事業者からの早期実施を求める声に応えて7月22日に前倒ししていた。

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