女性器データ提供で有罪確定へ 最高裁「外見で判断」

社会・くらし
2020/7/16 17:33
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自らの女性器の3次元データを提供したとして、わいせつ電磁的記録等送信頒布罪などに問われた漫画家、五十嵐恵被告(48)の上告審判決で、最高裁第1小法廷(小池裕裁判長)は16日、被告側の上告を棄却した。罰金40万円とした一、二審判決が確定する。

五十嵐被告は「ろくでなし子」のペンネームで活動している。一、二審判決によると、2013~14年、自身の芸術活動への活動資金を寄付した人など計9人に、自らの女性器の形状を3Dプリンターで再現できるデータを配った。

被告側は裁判で、データを提供し受け手が作品を制作する過程が「プロジェクトアート」だと主張。芸術性・思想性があり、わいせつ物には当たらないと訴えていた。

同小法廷は、視覚情報のわいせつ性を判断する場合は「画像など記録を視覚化したもののみを見て、検討・判断すべきだ」との判断を示した。データを提供する行為自体に芸術性などが含まれていたとしても、わいせつ性の判断の上では考慮すべきでないとした。

データ提供についても「女性器を表現したわいせつな電磁的記録を配ること自体が目的といわざるを得ず、正当なものではない」と結論付けた。裁判官5人全員一致の結論。

五十嵐被告は判決後に記者会見し「最高裁はアートの一環との主張を考慮せず、『女性器だからわいせつだ』という従来の価値観から抜け出せていなかった。時代錯誤の判決だ」と批判した。

被告は女性器をかたどった石こうの作品を展示したわいせつ物陳列罪でも起訴されたが、同罪については無罪判決が既に確定している。

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