「朝鮮戦争の英雄」、大田に埋葬 保守派は反発

朝鮮半島
2020/7/15 19:23
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【ソウル=鈴木壮太郎】韓国で「朝鮮戦争の英雄」と呼ばれ、10日に99歳で死去した白善燁(ペク・ソンヨプ)元韓国陸軍大将の告別式が15日、首都ソウルで開かれ、その後に韓国中部の大田にある国立墓地に埋葬された。首都に葬られなかったことに保守派は反発している。

ソウル中心部に設置された私設焼香所では多くの市民が白善燁(ペク・ソンヨプ)元韓国陸軍大将の弔問に訪れた

告別式と埋葬式は陸軍参謀総長の主催で、告別式には鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防相や金有根(キム・ユグン)国家安保室第1次長が出席したが、埋葬式には参加しなかった。米国からはハリス駐韓大使が埋葬式に出席。在韓米軍のエイブラムス司令官は告別式、埋葬式ともに出席した。

白氏は1950~53年の朝鮮戦争の際、第1師団長として米軍との共同作戦で北朝鮮軍に圧勝し、反撃の足がかりをつくった。49年、後の大統領で、当時は少佐だった朴正熙(パク・チョンヒ)氏(故人)が共産主義運動に関わり死刑を求刑された際には助命を上申し、減刑につなげたことでも知られる。

国家功労者がまつられる国立墓地「顕忠院」はソウルと大田の2カ所にある。白氏は保守派にとって救国の英雄で、保守政権時代はソウルの顕忠院に埋葬されるとみられていた。

だが、葬儀を主管する韓国陸軍が大田に埋葬すると発表したことで、保守派は強く反発した。陸軍はソウルには空きがなく、遺族も了承していると説明するが、保守系野党、未来統合党の金鐘仁(キム・ジョンイン)非常対策委員長は13日、「理解に苦しみ、遺憾だ」と語った。

文在寅(ムン・ジェイン)政権を支持する革新派は白氏が旧満州国の軍人だった過去を問題視し親日派とみなす。白氏の私設焼香所が設置されたソウル中心部では市民団体が国立墓地への埋葬に反対する抗議集会を開いた。

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