二階氏、派閥横断の議連設立へ  菅氏も呼びかけ人に

2020/7/16 1:30
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自民党の二階俊博幹事長が地方創生や防災のあり方を議論する議員連盟の設立を準備していることが分かった。呼びかけ人には二階派や細田派の幹部のほか、無派閥の菅義偉官房長官らが名を連ねる。派閥横断の議連には「ポスト安倍」で主導権を握ろうとする狙いが透ける。

新議連は「地方創生・未来都市推進議員連盟」で、党所属議員に参加を呼びかけた。8月中にも初会合を開く段取りを描く。

案内状に記載した65人の呼びかけ人のうち34人が二階派だ。菅氏に近い森山裕国会対策委員長や梶山弘志経済産業相も入っている。

細田派は細田博之元幹事長や世耕弘成参院幹事長、竹下派では関口昌一参院議員会長、麻生派も鈴木俊一総務会長の名前がある。

案内状には防災やデジタル化、地方創生など日本の成長力確保に必要なテーマを並べた。中国や原子力発電所をめぐる問題など党内で温度差がある政策は触れていない。設立に関わる二階派幹部は「参加しやすい議題を選んだ」と語った。

2021年9月に安倍晋三首相が党総裁3期目の任期満了を迎える。現時点では4選を否定しており、党内にポスト安倍を競う総裁選を想定する議員が多い。

ポスト安倍候補の岸田文雄政調会長は新型コロナウイルス対策などで指導力や発信力に疑問の声があがった。世論調査で支持の高い石破茂元幹事長は党内基盤が弱い。

次期総裁選は混戦になるとの見方がある。二階派は派内に有力な候補を持たず、勝てる候補を支援して主流派にとどまるのが基本戦略だ。派閥の垣根を越えてつくる議連は数の力で総裁選の主導権を握る道具となる。

党内は派閥に属さない議員が首相と衆参両院議長を除いて65人と、最大派閥の細田派に続く勢力だ。議連は無派閥議員を取り込む有力な手段でもある。

過去にも総裁選前に議連や勉強会が発足した例がある。安倍氏が06年の総裁選に出馬した際は菅氏や山本有二元農相が中堅・若手議員を集めて「再チャレンジ支援議員連盟」を設けた。総裁選の3カ月前に開いた設立総会に94人が出席した。

野党だった12年の総裁選前に安倍氏が代表世話人を務める「新経済成長戦略勉強会」が設立した。参加議員は安倍氏の推薦人となり勝利に導いた。同年衆院選に大勝し第2次安倍政権が発足した。

次期総裁選をにらんで同様の動きが出ている。岸田氏は6月、党政調に「新国際秩序創造戦略本部」を新設して自ら本部長に就いた。座長に就いたのは後ろ盾である首相や麻生氏に近い甘利明税制調査会長だ。初会合に約100人が出席した。

同月に細田派の下村博文選挙対策委員長が会長の「新たな国家ビジョンを考える議員連盟」も立ち上がった。総裁選出馬に意欲を示す稲田朋美幹事長代行が議連の幹事長に就いた。設立総会には二階氏や鈴木氏ら136人が参加した。

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