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黒田総裁、年後半回復シナリオも「ペースは緩やか」

(更新)

日銀は15日、金融政策決定会合で新型コロナウイルスに対応する大規模な金融緩和政策の維持を決めた。黒田東彦総裁は会合後の記者会見で国内景気は「極めて厳しい状態にある」との認識を示した。年後半に徐々に回復に向かうとの見通しを示したうえで「世界的に新型コロナウイルス感染症の影響が残るなかで、そのペースは緩やかなものにとどまる」とした。

日銀は14日から2日間、会合を開催。短期金利をマイナス0.1%、長期金利をゼロ%程度に誘導する金融緩和策(長短金利操作)は賛成多数で現状維持を決めた。

黒田氏は3月以降に日銀が決めた企業の資金繰り支援や市場安定化の措置について、政府の経済対策と相まって「効果があった」と強調した。

そのうえで「新型コロナウイルス感染症の影響を注視し、必要があればちゅうちょなく追加的な金融緩和措置を講じる」と訴えた。具体策として「長短金利のさらなる引き下げなど様々な手段がある」と語った。2%の物価安定目標を見直す可能性については「まったくない」と断言した。

足元の景気が底打ちしたかどうかについては「国内経済は設備投資は比較的しっかりしている。消費は対面サービス関係は完全には戻らない。モノの消費、生産は底を打った」と語った。先行きに関して「いまの(回復の)速さが続くというほど楽観しているわけではない」と付け加えた。

コロナ感染拡大の第2波に関しては「第2波のリスクは依然として一つの懸念としてあるのは専門家の指摘通りだ。先進国は米国を除けば感染が再拡大していることはなく、第2波というほどではない」と語った。

コロナ対策からの「出口論」に関しては「大幅な資金繰り支援の必要性が薄れていけば当然、日銀も政府も『出口』ということになるが、まだ当分は全体として回復のテンポは緩やか。資金繰り支援はかなり続ける必要がある」と述べた。

香港を巡る米中対立については「政治的な問題で具体的なことを申し上げるつもりはない」と述べるにとどめた。

今回公表した四半期に1度の「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で2020年度の実質成長率をマイナス4.5~同5.7%と見通し、中央値はマイナス4.7%となった。4月時点はマイナス3~同5%としており、下方修正した。21年度は3.3%(中央値)のプラス成長に転じる見通しを示した。

20年度の消費者物価指数(CPI)はマイナス0.5%(中央値)とした。4月時点はマイナス0.3~同0.7%だった。21年度はプラス0.3%(中央値)と上昇を見込む。黒田氏は「デフレに陥ることは今のところ懸念していない」とした。

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