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被災文化財、九州で54件 世界遺産や国宝浸水も

事前対策に限界

球磨川の氾濫で床上浸水した国宝「青井阿蘇神社」の拝殿(13日、熊本県人吉市)=共同

記録的な豪雨に見舞われた九州各地の国や県が指定・登録する文化財のうち、少なくとも54件が浸水や土砂崩れなどの被害を受けたことが14日までの各県への取材で分かった。他に民間所蔵の未指定の文化財も多数被災したとみられ、行政などは実態把握を進めている。

事前対策には限界があり、専門家は「早期に復元作業に取りかかることが重要だ」と指摘する。

福岡県によると、世界文化遺産の「三池炭鉱」(同県など)で土砂崩れが15カ所発生。熊本県人吉市では、球磨川の氾濫で国宝「青井阿蘇神社」が床上浸水した。かやぶき屋根が長雨で傷み始めたほか、池に架かる「禊(みそぎ)橋」の欄干が流され消失した。

佐敷川が氾濫した芦北町では登録有形文化財「芦北町立武徳殿」に泥水が入り、保管していた陶磁器や史料が泥まみれに。武徳殿と隣接する「芦北町埋蔵文化財収蔵庫」も浸水。史料を入れた数百の箱が被害を受けた。

文化庁によると、浸水や土砂崩れから文化財を守るには、敷地のかさ上げや防水壁の設置などの工事が必要。景観を損なうリスクがあるほか、所蔵品の移動が難しいケースもあり、担当者は「事前対策には限界がある」と話す。

一方、2016年の熊本地震以来、民間所蔵の文化財保護に取り組む大学教授らの団体「熊本被災史料レスキューネットワーク」の稲葉継陽代表は「泥が付いているからといって廃棄することは避けてほしい」と訴える。乾燥させカビを防ぐことなどで復元が可能になるとし、専門家に相談することが重要と話した。〔共同〕

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