田辺三菱製薬系、コロナワクチンの治験 カナダで開始
田辺三菱製薬は15日、カナダ子会社のメディカゴが開発を進める新型コロナウイルスのワクチンについて、臨床試験(治験)をカナダで始めたと発表した。10月をめどに効果や安全性を確かめ、より大人数を対象とした次の段階の治験に移る。2021年前半のワクチン供給を目指す。
治験は18~55歳の健康な男女180人を対象に、ワクチンを21日間隔で2回接種する。メディカゴが開発した単剤のワクチンだけでなく、英グラクソ・スミスクライン(GSK)社などの免疫増強剤「アジュバント」を組み合わせた計3種のワクチンで効果を確かめる。
メディカゴのワクチン製造はウイルスの遺伝子を組み込んで育てたタバコの葉から、ウイルスの形を模した粒子を抽出する。体内に投与すると免疫反応が起き、動物実験では抗体の発現が確認された。鶏卵を使った一般的なワクチン製造と比べて製造期間を短縮でき、21年末までに約1億回分の生産を目指す。

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