政府、感染者の把握要請 都「連絡つかずは1人」
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菅義偉官房長官は14日の記者会見で、東京都の新型コロナウイルス感染者のなかに感染確認後、連絡をとれなくなる例があると明らかにした。厚生労働省は都に把握を徹底するよう要請し、保健所の体制強化などを求めた。政府としても支援する考えを示した。

都が公表した13日時点の新型コロナ感染者の内訳によると「入院・療養など調整中」の人が396人いた。小池百合子都知事は14日、そのうち陽性が判明した後に連絡がとれない人は1人のみだったと説明した。
菅氏は感染者の所在確認について「自治体の責任」で実施する仕組みだと強調した。「保健所が宿泊療養の調整などに一定の時間を要する状況もある」と語り、陽性と確認されながらも自宅や宿泊施設で療養していない例があると指摘した。
加藤勝信厚労相は14日の記者会見で「これまでも都に再三確認をお願いしている」と述べた。小池氏は14日、都庁で記者団に「さらに詳しく指示を出し、どれぐらいの規模なのか確認している」と話していた。
自宅や宿泊施設で療養せずに出歩くと感染拡大のリスクが高まる。政府は都に保健所職員の増強や宿泊療養先を確保するよう求めている。都の担当者は「保健所側から頻繁に電話するしか方法がない」と語る。

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