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トルコ、世界遺産アヤソフィアをモスクに 欧米は反発

(更新)

【イスタンブール=木寺もも子】トルコ最高行政裁判所は10日、世界遺産の旧大聖堂アヤソフィアを宗教的に中立な博物館にするとした1934年の閣議決定を無効と判断した。エルドアン大統領は同日、博物館を再びイスラム教の礼拝の場であるモスクにする大統領令に署名した。

エルドアン氏は10日の演説で、24日から礼拝を開始すると表明した。

イスラム教保守派や右派を支持基盤とするエルドアン氏にとってアヤソフィアをモスクに戻すのは悲願で、判決は政権の意向を受けたものとみられる。同氏はイスラム教徒以外にも門戸を開き続けるとしたうえで、モスク化は「我々の主権に基づく」と述べた。

アヤソフィアはローマ帝国時代の537年、キリスト教の大聖堂として建設。1453年にオスマン帝国がコンスタンティノープル(現イスタンブール)を征服した際、モスクに変更した。1935年に非宗教的な博物館として公開し、85年に世界遺産登録された。

東方正教会の中心だったアヤソフィアのモスク化には、ギリシャなどが強く反対していた。欧州連合(EU)のボレル外交安全保障上級代表は10日「残念な決定だ」と表明。米国務省報道官も「失望している」との声明を出した。

アヤソフィアにはキリストのモザイク画とイスラム教の装飾があり、異文化共存の象徴だった。国連教育科学文化機関(ユネスコ)は声明でトルコの決定に「深い遺憾」を示し、次回の世界遺産委員会で保存状態を審査すると明らかにした。

 アヤソフィア ローマ帝国時代の360年につくられ、焼失を経てユスティニアヌス帝が537年に現在の建物を建設した。東方正教会の総本山だったが、1453年にコンスタンティノープルを征服したオスマン帝国がモスクに変更した。
 政教分離を掲げたトルコ建国の父アタチュルク初代大統領のもとで、1935年に宗教的に中立な博物館となった。コンスタンティノープルの征服は預言者ムハンマドが望んでいたとされ、その象徴の再モスク化はトルコの宗教保守派や右派が主張してきた。

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