賭けマージャン、黒川氏なぜ不起訴 ポイントは射幸性

社会・くらし
2020/7/10 21:31 (2020/7/11 6:23更新)
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賭けマージャン問題で刑事告発された東京高検の黒川弘務前検事長ら4人が10日、不起訴処分となった。東京地検は4人を事情聴取するなどして捜査した結果、射幸性は特別に高くはなく「旧知の間柄での娯楽の延長線上だった」と判断した。

東京地検の斎藤隆博次席検事は10日、臨時の記者会見を開催。黒川前検事長が検察幹部という身分だったことに触れ「一般人よりも処罰を重くすべきではないかとの国民感情は理解でき、重く受け止めている。ただ(処分は)法と証拠に基づき判断した」と述べた。

マージャンなどの勝ち負けに現金を賭ける行為は刑法の賭博罪で禁じられ、法定刑は50万円以下の罰金または科料と定められている。日常的に繰り返すなどの常習性がある場合はより刑が重い常習賭博罪となり、3年以下の懲役となる。

地検が刑事処分を決める上で重視したのはルールだ。地検は約3年前から月1~2回、賭けマージャンをしていたと認定したが、1千点を100円に換算する「点ピン」と呼ばれるレートで特別高いとはいえず、射幸性をあおるような特殊なルールもなかった。

賭博事件では、より射幸性が高いとされる闇スロットや丁半ばくちの摘発例が目立つ。警察幹部は「賭けマージャンの摘発は暴力団の資金源となるような違法店舗で開催されたケースに限られ、賭け金が少ない仲間内での遊びを事件化することはほぼない」と話す。

今回、黒川前検事長ら4人は賭博、常習賭博、贈収賄の疑いで告発された。いずれも賭けマージャンを認めており、地検は賭博罪は成立しうると判断した上で、前検事長が辞職したことや新聞記者らが停職処分を受けたことなどを考慮し不起訴(起訴猶予)とした。

一方、常習賭博罪の成立には頻度だけでなく、レートや賭博の形態、前科の有無なども検討要素になるという。地検は過去の判例と比較したうえで常習性は認められず、犯罪は成立しないと結論づけた。黒川前検事長が帰宅時に、記者が手配したハイヤーを使用したとする贈収賄容疑については「職務に関して利益の供与があったとは認められない」と説明した。

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